【5001】双極性障害と診断されているのに薬を処方してもらえない
Q: 30代既婚女性です。私は独身時代より摂食障害・発達障害・うつ状態で通院しており、SSRIやエビリファイ、イフェクサーなど処方されていました。性依存やギャンブル依存、SNSでの口論、自治体へのクレームなどがあり、第1子の産後、診断が双極性障害に変わりました。
第2子の妊娠に伴い現在は炭酸リチウムを中止し、完全に断薬中です（ラモトリギンへの変更と言われていたのですが、かかりつけ主治医Aの減薬ペースでは夫が強く希望する出産の時期に間に合わなかったため、自己判断でリチウムもラモトリギンも両方やめてしまいました）。
主治医Aより産科のある大学病院に紹介され（大学病院の精神科医Bから「状態が安定しているので、かかりつけで」と一旦差し戻されたものの、たまたま第1子のときお世話になった産院が私の出産予定日前に閉院することになり大学病院の産科に紹介されたため、産科からの依頼で精神科も大学病院で診てもらえることになりました）、服薬なしで通院だけしていましたが、家庭のことがうまくいかず希死念慮が出てしんどいです。
相談したいのは大学病院精神科の主治医Bが、私が出産後かつ母乳希望がないにもかかわらず、ほとんど薬を処方してくれないことです（希望すれば頓服用リスパダール液のみくれますが、あまり効果を実感できません）。また、授乳と関係なく、「理論的に話せている」という理由で、今後もずっとリチウム含め服薬なしで良いだろうと言われます（自殺のためロープを購入した、というような話をしてもです）。それどころか、赤ちゃんが生まれたばかりなのに「原因は家庭の問題なので離婚すれば良い」などと言われます（家庭に問題があること自体は事実です）。転院しようにも手帳や自立支援のことがあり、また田舎なので、大学病院での判断をひっくり返してくれる医師がいるとも思えません。
ところで、妊娠中から日記を書いているのですが、思いついてChatGPTで日記の使用ワードを解析してみたところ、躁である日は見られず、ずっと憂鬱な中に少しマシな日がある程度でした。また、酷い憂鬱は特定の出来事（夫から理不尽に叱責されるなど）の後に起きていることもわかりました。
質問は以下３点です。
・主治医Bは躁転や依存の可能性を考え抗うつ薬や抗不安薬を出さないのか？
・授乳後もリチウムすら不要ということは、双極性障害ではないと考えているのか？
・この１年近く躁状態は現れていないが、それは産前産後のホルモンのせいか？
補足として、産後に大学病院とは別の婦人科でミレーナを入れようとしたところ、偶然に子宮腺筋症と診断され、フェリチンの値が12ng/mLであることがわかりました。現在は鉄のサプリを飲んでいます。また、別件で産後2ヶ月後に内科でホルモンの検査をしたところ、甲状腺の数値は正常だったのですが、絶食状態の朝一番に測ったにも関わらずコルチゾールが6.7と低めでした（ACTHは6.8、アルドステロンCLEは1100.1）。ただ、これは帝王切開後なので異常とは言い切れないとのことでした。産後に家から出る機会が少ないため、ビタミンDのサプリも飲んでいます。これらのことについて医師Bに伝えましたが、特に反応はありませんでした。
双極性障害なら、リチウムを飲まないと再発のたび脳神経が損傷するというような本を読んだことがあるので怖いです。
また、そうではない（ChatGPTの見立てでは、持続性抑うつ）のだとしたら適切な薬を探してほしいと思っています。
……なお私は、【4705】赤ちゃんポストのように、おかしい人の回収ダイヤルがあると便利だと思うと【4742】京アニ事件と３Ｒについての投稿者で、ちょうどその年の夏頃に双極性障害と診断されてイフェクサーから炭酸リチウムに処方が変わりました。当時は、あのような文章を手当たり次第、至る所に送りつけるなどイライラしていました。
林: 質問者が双極性障害なのであれば、原則としては気分安定薬(リチウム、ラモトリギンなどの総称です)の継続服用が勧められます。仮に何らかの理由で継続服用まではしないという選択をしたとしても、このメールに書かれている現在の精神状態においては、まずは気分安定薬を再開することが適切です。
・主治医Bは躁転や依存の可能性を考え抗うつ薬や抗不安薬を出さないのか？
主治医がどうお考えになっているかはわかりません。ただこのご質問に対して第一に言えることは、上記の通り、質問者が双極性障害なのであれば、質問者の現在の状態に対しては、気分安定薬の再開が適切だということです。抗うつ薬や抗不安薬ではなく、気分安定薬です。
また、この主治医が述べたとされる以下の説明は不適切であると言えます。
「理論的に話せている」という理由で、今後もずっとリチウム含め服薬なしで良いだろうと言われます（自殺のためロープを購入した、というような話をしてもです）。
それどころか、赤ちゃんが生まれたばかりなのに「原因は家庭の問題なので離婚すれば良い」などと言われます
いずれも不適切であることは、理由をご説明するまでもないでしょう。
・授乳後もリチウムすら不要ということは、双極性障害ではないと考えているのか？
主治医がどうお考えになっているかはわかりません。
なお、この回答の冒頭に記したように、この【5001】の回答は「質問者が双極性障害なのであれば」という仮定のもとに述べているもので、メールで開示されている情報からは、双極性障害であると相当の確信を持って言えるまでには至りません。しかし双極性障害の可能性は十分ありますので、そのように仮定して回答しています。
・この１年近く躁状態は現れていないが、それは産前産後のホルモンのせいか？
そうかもしれませんし、そうでないかもしれません。双極性障害では、たとえ服薬なしでも、自然経過として1年近く躁状態が現れないことはあり得ます。
……なお私は、【4705】赤ちゃんポストのように、おかしい人の回収ダイヤルがあると便利だと思うと【4742】京アニ事件と３Ｒについての投稿者で、ちょうどその年の夏頃に双極性障害と診断されてイフェクサーから炭酸リチウムに処方が変わりました。当時は、あのような文章を手当たり次第、至る所に送りつけるなどイライラしていました。
そのような、客観的に見れば理不尽な攻撃性や極端な意見は、双極性障害の躁状態では少なからず見られるものです。
(2025.12.5.)
