【4494】診断を受けている双極性障害の他にも精神障害の自覚症状があるが、担当医に取り合って貰えません

Q: 今年で30歳になる女性です。独身で両親と共に暮らしています。
現在、双極性障害の診断を受け精神科で定期受診をし薬物治療をしているのですが、正しい診断を受けていないと考え通院を止めたいと思っています。
しかしそれは自分の思い通りにいかないという我儘なのではないかとも考えています。
事実を回答することを基本方針だというこちらのQ&Aで客観的な意見を伺いたくてメールを差し上げました。

まず、私の自己認識について述べます。
双極性障害という診断に不満は無いのですが、自分は他にも統合失調症を併発していると思っていて、また発達障害あるいはパーソナリティ障害を患っているのではと10代の頃から悩んでいます。
統合失調症を疑う理由は、常に人から馬鹿にされていると思うのと、自分の行動に伴って「キモい」など自分に対する悪口を幻聴なのか事実なのかわからない状態で聞こえます。外出している時は特に顕著です。
また、自分の個人情報がネット上で暴露されていていて匿名掲示板やSNSなどで馬鹿にされているという考えが常にあり、自分の発言を記録されてどこかで転載されているんじゃないかという恐怖で利用していたSNSを全て退会しました。
しかしどこかで自分を噂されているのではと日によっては10時間以上ネット利用をしています。
発達障害とパーソナリティ障害に関しては、とにかく生まれた時から社会生活をまともに遅れていないからです。他人との交友関係を築けず、今までの知人とは全て縁を切りました。
一番関係の深かった高校時代からの友人は相手の社交性を妬み、いわゆる見捨てられ不安なのか相手を振り回す行動が増えてしまい、その後「これ以上友人を傷つけてはいけない」と一方的に関係を切りました。
上記の悩みは10代の頃からあり、一時期は自分が自意識過剰なのと『統合失調症はこうである』という知識があるから自分がそうである思い込んでいるんだと楽観的にもなれたのですが、近年上記の妄想(と書きますが私は事実であると認識しています)が酷くなっています。

以上を全てではないですが担当医にも説明しました。それ以外にも成育歴や就学・就労歴についてもケースワーカーの方にも相談し、担当医も把握していると思います。
これらと現状を含めて、私は精神障害手帳を取得しオープンでの就労をしたいと希望し、また現在の処方以上の投薬治療(主に発達障害に対しての投薬治療)を相談しました。

担当医の見解は、まず、重度の発達障害者や統合失調症の患者はよく受け持つが、その人たちと比べると私は普通である。
顔つきやコミュニケーションが取れるのを根拠に、恐らく発達障害や統合失調症ではなく考えられるのは双極性障害だとの診断になりました。
精神障害手帳に関しても、手帳を申請するような人はもっと自分で生活ができないような人だと説明を受けました。
言外に私のことを「自ら病気になりたがっている普通の人」だと思われているのだと思います。
双極性障害の治療としてクエチアピン錠150mgとタンドスピロンクエン酸塩錠10mg を一日一回処方されていて、一年以上服用しています。
最近は不安や悩みを相談しても「気の持ちよう」と言った内容を言われて終える事が多々あります。
しかし、投薬治療をしている期間の中でも自殺未遂のODと親との口論からの心中騒ぎがあり、正直薬が効いている気は一切しません。

私は我儘で病気を誇張する迷惑な患者なのでしょうか?

 

林: 質問者は、ご自身の病名の可能性として、双極性障害、統合失調症、発達障害、パーソナリティ障害をあげておられますので、その一つ一つについてお答えします。

・双極性障害
双極性障害の診断を受け精神科で定期受診をし薬物治療をしている
双極性障害という診断に不満は無い

この二つしか記載がなく、具体的な診断根拠が不明ですので、双極性障害という診断が正しいか正しくないかは全く不明です。

・統合失調症
ご自身が統合失調症ではないかと考える理由として質問者があげておられる症状は、確かに統合失調症の症状として矛盾はありません。しかし、双極性障害としても矛盾はありませんので、双極性障害という診断の正誤が不明である以上、質問者が統合失調症か双極性障害かは不明です。
なお質問者は

双極性障害という診断に不満は無いのですが、自分は他にも統合失調症を併発していると思っていて

と言っておられますが、そういうことはありえません。その二つの診断名は併立しません。どちらか一方の診断名がつけば、他方は否定されます。

・発達障害
・パーソナリティ障害
とにかく生まれた時から社会生活をまともに遅れていないからです。他人との交友関係を築けず、今までの知人とは全て縁を切りました。
一番関係の深かった高校時代からの友人は相手の社交性を妬み、いわゆる見捨てられ不安なのか相手を振り回す行動が増えてしまい、その後「これ以上友人を傷つけてはいけない」と一方的に関係を切りました。

このことを根拠に 「発達障害とパーソナリティ障害」 の可能性ありと言っておられますが、これだけでは発達障害であるともパーソナリティ障害であるとも言えません。

なお、主治医の先生は

重度の発達障害者や統合失調症の患者はよく受け持つが、その人たちと比べると私は普通である。
顔つきやコミュニケーションが取れるのを根拠に、恐らく発達障害や統合失調症ではなく考えられるのは双極性障害だとの診断になりました。

と言っておられるとのことですが、これは発達障害や統合失調症でないという根拠の説明にはなっていません。
ただしこのことをもって、主治医の先生の説明が誤っているとは言えません。なぜなら、「医師がこう言っていた」と患者さんが説明するとき、その「こう言っていた」という内容は、実際に医師が言った内容とはかなり異なっていることがしばしばあるからです。

結論としては、質問者に考えられる病名は双極性障害または統合失調症で、どちらであるかはこのメールからは判断できません。
なお、いずれにしても、いま受けておられる薬物療法が不適切と考える根拠はありません。

通院を止めたいと思っています。

その方針は誤っています。通院を続けてください。このメールの情報から確実に言えることはそのことだけです。

(2022.5.5.)

05. 5月 2022 by Hayashi
カテゴリー: パーソナリティ障害, 発達障害, 精神科Q&A, 躁うつ病 タグ: |