【3693】パニック障害への自己流の対処

Q: 私は24歳・女性です。 パニック障害についてご質問させていただきます。 私は20歳くらいの頃から、外出時に突然体調が悪くなることが多くなりました。■頻繁に症状が起きる場合は、初期においては例えば、(1)自宅でのんびりしていたけれど、急用ができて外出しなければならなくなった場合の外出先(人の多い大学周辺のお店等)、(2)早朝の電車内等でした。■症状としては、最初に強い吐き気感じ、続いてそれは腹痛となって動悸が激しくなり、最後にはめまいを起こして冷や汗をかき、倒れてしまいそうになる、というのが決まったパターンでした。この時点では、起こる場所や時間また症状から、貧血がひどくなったのかな?と思い、休めていた体を外出等で急に動かす時は気をつけるとか、早朝電車に乗るときは十分な水分・栄養摂取をしてからにする、などを心掛けていました。 ところが、そのような努力は効果がなく、次第に発生する場所・回数が増えました。「おかしいな?貧血ではないのかもしれない」と考え始めたのは、旅行や少し遠出する度に上記した症状が決まったパターンで発生したためでした。友人にも「せっかくの旅行のたびに体調が悪い」ということを指摘され、申し訳なく思って思い返してみると、症状が起きるのは観光地、大型ショッピングモール等必ず人ごみに遭遇する場所です。初期段階の(1)(2)においても、同じ共通点を感じました。 そんな時にネット上で「パニック障害」の症状をたまたま目にする機会があり、いままでの疑問がスッと晴れるような気持ちになりました。 自己判断はよくないと重々承知しておりますが、私はパニック障害(引き金は人ごみ?)の可能性が高いのではないかと考えております。そして、自分なりの対応として、
A.以前パニックが起きた場所・状況に再び行く時があっても、「もう一度なってしまうかも」と考えないようにする、
B. パニックが起きた時には、「今はパニックを起こすような不安な場所・状況にいるわけではない、深呼吸をすれば動悸は治まる」と気持ちを落ち着かせる、
C. 気持ちが落ち着いている時に、パニックを起こした場所を思い出し、「やっぱり不安になったり、体調を崩すようなシチュエーションではなかった」と認識し、その認識をA, Bの対処の根拠とする、という対処をしております。 私の現段階の症状において、このような対応は適切でしょうか。長文申し訳ございませんでした。

 

林: 適切だと思います。パニック障害には、薬物療法以外にも認知行動療法という有効な治療法がありますが、この【3693】の質問者が実践しておられるのはまさに認知行動療法にあたる手法と言うことができ、「自己認知行動療法」と呼んでもいいでしょう。
但し、症状的にはパニック障害に見えても、実は別の病気ということもあります。【1528】がその一例です。とは言えこの【3693】は、パニック障害としてかなり典型的な症状なので、別の病気の可能性が低いとまでは言えます。

(2018.7.5.)

05. 7月 2018 by Hayashi
カテゴリー: パニック障害, 精神科Q&A