【3694】パニック障害と診断されている同僚が、仕事を休んで「気晴らし」をしている

Q: 先日、パニック障害と診断されている同僚とゆっくり話をする機会がありました。いろいろと聞いてみると何か釈然としない気持ちになったため、思い切って相談させていただくことにしました。

彼は30代前半の男性で、企業で研究職に就いています。
約3年前に「パニック障害」と診断され、1年半ほど休職しましたが、去年復職しています。
しかし、復職後も「怠い・頭が痛い・動けない」と言うことで、急に休むこともしばしばあります。

動悸がして動けなくなる(パニック発作?)のは、仕事のストレスなのか職場にいる時だけだと言っていました。仕事を休んでいる時は、ずっと寝ているそうです。(本人曰く「死体のように寝ている」)

職場自体はかなり忙しい部署で、その忙しさもあってパニック障害になったのだろうと周囲では考えて、彼の仕事量を減らし、他のスタッフで何とかカバーしています。

ここまでは、私も何も思いませんでした。
しかし、何気ない会話からほぼ毎週末、車で遠出していると言うことが分かりました。
そして、その遠出の話を自慢するかのように、私に言ってくるのです。
私が「そんなに遠出していて、体調は大丈夫なのか?」と聞くと「パニック障害には気晴らしが必要だから。」と答えました。休職中もいろいろと旅に出たとのことでした。

その様な中で、先月の末に水・木曜日に休んだ後、有給が減るからと言うことで金曜日は出勤したものの、仕事出来る状態ではないということがありまし た。
しかし本人に教えてもらった、彼がやっているというブログを見に行くと土曜日には、やはり遠出をしておりました。ブログでも「パニック障害で怠い」 「気晴らし」という言葉がありました。

彼の仕事を軽くするがために、私を含め同僚は仕事量が激増しています。
そう言う状況で、遠出をくり返す彼に対して、少し不信感が芽生えてしまいました。

彼が飲んでいる薬については、詳しくは聞けませんでしたが「パニック障害に パキシル40ミリは多すぎるから、自己判断で20ミリに減らしている。」と のことでした。(私は勝手に減らす前に、先生に相談してみては?と言ったのですが・・・)

休職中に旅に出ていたこと、今でも毎週末のように遠出をしていることを知っているのは、今のところ休職前から仲が良かった私ともう1人の同僚だけで す。しかし、他の同僚に知れたら彼に非難の声が挙がるのではないかと危惧しています。

本当に必要な気晴らしなら、「遠出は控えたほうが良い」と私が声をかけることで、彼を追いつめてしまうかも知れないので、まだ何も言えずにいます。
しかし、必要以上の気晴らしであれば周りに知れる前に、彼に自重するように声をかけたいと思っているのです。

何だか、とりとめなくなってしまいましたが、お聞きしたいのは、毎週の遠出が適切なものか、彼にどの程度の気晴らしが必要なのかと言うことです。

 

林: これは甘えの一種とみるのが妥当でしょう。 但し、病気には気晴らしが必要で、気晴らしが症状好転に役立つことも事実です。するとどこまでの気晴らしなら認めるか、ということになり、それは社会常識的な観点も大いに必要な判断ということになります。その観点からいえば、このケースは甘えの一種と言わざるを得ないでしょう。【0484】パニック障害にも「擬態」というものがあるのでしょうかもご参照ください。

(2018.7.5.)

05. 7月 2018 by Hayashi
カテゴリー: パニック障害, 精神科Q&A