【2881】統合失調症の息子に規則正しい生活をさせたい(【1770】のその後)
Q: 【1770】息子の眠気が強いのは薬の副作用ではないでしょうか(2010/07/05) の続きです。あれから5年たち、息子は34歳になりました。私は父親(60歳)です。
息子が高校の時は、２年生の時、夜寝られなくて頭がガンガンすると言うので、私の通院している精神科クリニックに通院し始めました。
息子の最初の症状は、寝られないとぺらぺらしゃべるというような症状でした。実は、私も交通事故で療養中の38歳の時に夜寝られなくなり、頭の中の考えが連鎖的に止まらなくなり、精神科にかかりました。自分では、躁状態だと思っていましたが、クリニック医師からにあとから「精神分裂症ぎみだった。」と言われました。私は、今は定年後再雇用で勤めています。自立支援医療では、「統合失調症様症状（完全寛解）」となっています。
息子の症状というのは、高校の時は、興奮して寝られなくなった時、薬を倍にして飲んでください。と言われたくらいでそれほどひどい症状ではなかったのです。息子は子供の時から、バスが好きで「バスの運転手になりたい。」と言っていたので、高校を通いながら自動車学校に通いました。高校３年の時で、やっと免許を取りました。症状と言えば免許試験が終わり、待っている時に手がこわばるという症状がありました。
高校を卒業する前から、寝ている時間が長くなり、卒業後、英語の専門学校に通い始めたら、毎日「死にたい。死にたい。」と落ち着かなくなり、そのままでは、怖いので１週間で専門学校を辞めさせました。
その後家に居て毎日寝てばかりいるので、薬を少し減らしてもらおうとしたら、どういうわけだかピレチアだけになってしまい、２週間後に高校時代の気に入らないいじめられた子に「ふざけんじゃねー！ぶっ殺してやる！」という手紙や電話をするようになり、あわてて薬を戻してもらいましたが、それから、５年くらい不穏な日々を送りました。
だから、息子の症状は、最初は、派手な症状はなかったのです。今考えると最初は、どちらかというと陰性症状から始まったのではないか？と思えるのです。
あとではっきりわかったことは、息子本人が小中高といじめられていて辛かったということでした。被害妄想とも言えますが、本人は、「もっといじめのない環境で育っていればなあ。」と今でも言います。
息子は34歳になり、今は症状は安定していますが、「眠気が強いのがつらい。」でも、「寝られないのは、もってつらい。」と言います。
なかなか、寝てばかりいる生活から抜け出せなくて体重も今は、１３０㎏あるのと水を多くとるのも心配ですが、主治医は対処方法を聞いてもあまり答えてくれません。
月に数えるくらい地域生活支援センターには通っていますが、本当は、規則正しく夜寝られて昼間活動できる生活をさせてあげたいです。
今は、寝てばかりか頭が冴えて一晩中起きているか両極端なのです。
息子と同じような症状の方は、いるのでしょうか？
林: 経過のご報告をいただきありがとうございました。息子さんの発症の頃の経過等、よくわかりました。統合失調症の発症として、比較的典型的なものの一つといえます。
そしてご質問は現在の状態についてのことが中心ですが、残念ながらここ10年以上の経過についての記載がなく、かつ、処方についての記載もありませんので(【1770】と同じ処方と解釈することもできますが、5年前の処方ですので、今もそれが継続されていると直ちに推定することには無理があるでしょう)、回答は困難です。
「眠気が強いのがつらい。」
と息子さんはおっしゃっているとのことですが、この眠気が薬によるものか、統合失調症の症状とみるべきか、また、薬によるものだとした場合、それをやむを得ないとみるべきか、それとも薬が多すぎるとみるべきか、これらにすべてについて、症状と処方の記載がありませんので(または、乏しいので)わかりません。
但し、
寝てばかりか頭が冴えて一晩中起きているか両極端なのです。
という記載からは、単に薬が多いことによる眠気ではないことが窺われるとまでは言えます。
おそらく、息子さんの統合失調症は、軽いとは言えないレベルだと思います。
月に数えるくらい地域生活支援センターには通っています
それを続け、一日でも多く通えるようになることを目指すのが、ご本人のためには最善でしょう。
(2015.1.5.)
