【4771】催眠術にかかっている感覚
Q: 20代女性です。
本当は足が痒くないのに、自分の意思に反して足が痒いと思ってしまう。痒くないのに、痒いと思ってまってかくのがやめられないからつらい。自己催眠を解く方法を検索しましたが役に立ちませんでした。
テレビを見て大声で笑いましたが、本当は面白くないのに自分の意思に反して自分が勝手に笑っているような感覚がある。
死のうと思っていたけど本当に死ぬのは怖くなり、でも自分は今から自殺するという確信に満ちてパニックになった。死にたくないのに自殺しようと体が勝手に動き出す感覚。
催眠とは関係ありませんが、すれ違う人々が自分のことを見てくるので恥ずかしかったり、SNSの友達が自分の秘密を執拗に詮索してくると感じたり、秘密を知っていることを遠回しに仄めかす投稿をしてくると恐怖していた時期がありました。
主治医にはこういうことを話しても詐病だと思われる気がして、話せませんでした。寝れないとか息苦しいとかは話していて、双極性障害の抑うつ状態と診断されていました。
催眠にかかったり周りが自分を詮索している感覚は半年ほどで消えましたが、統合失調症だったのでしょうか?
林: 「催眠術にかかっている感覚」は、統合失調症の自我障害として時おり見られる症状です。そのほか、このメールに書かれている体験は、統合失調症の症状として矛盾はありません。「半年ほどで消えました」というのは、自然に軽快した可能性もありますが、双極性障害と診断されていたとのことですので、双極性障害の治療として出されていた抗精神病薬の効果によって軽快した可能性もあります。
いずれにせよ慎重に治療を続けてください。再発のおそれは十分にあると思います。
(2024.1.5.)