【4166】訳の分からない思い込み

Q: 20代女性です。 先日変な経験をしました。

4人の友人と私とで食事をする予定がある日に、時間つぶしに喫茶店に入りました。するとちょっと離れた席からこれから食事をする予定の友人のうちの一人(友人Aとします)の声が聞こえてきました。「私と同じように時間を潰しているのかな」と思ったのですが、どうも会話の内容を聞いていると私以外の4人が喫茶店で先に集まっていて、私の話をしているようです。勘違いかもしれないとも思ったのですがどうしても気になってちらっと友人たちの集まりの方を見ると、そこにいるのは間違いなく友人Aでした。「友人が私抜きに集まって、私の噂話をしている」と思い、気分が悪くなったのですが当日にドタキャンをするのも気がはばかられたので食事をするレストランに向かいました。

先に喫茶店で4人で集まって私の話をしていたのだから4人一緒にレストランに来るのだろう、と思っていたのですが、意外にも友人たちは全員バラバラにレストランに到着しました。その後、食事をしながら近況を聞いていると友人達はぞれぞれ仕事場から直接このレストランに来たり、別の用事を済ませてきたりと、喫茶店にいったん集合してからレストランに向かうといったような事はしていないようでした。よくよく思い返せば、友人Aは普段はきれいにメイクをしておしゃれな服を着ているのに喫茶店で見た時はすっぴんにメガネでTシャツ姿だったので、よく似ている他人を見間違えたのかもしれない、と思うと同時に「もしかしたら友人たちが共謀して話を合わせて私を騙そうとしてるのかもしれない」とも思いました。しかし、わざわざ共謀して騙すには手間の割にメリットがないのでさすがにそれはないだろうと今は思っています。
なぜあの時、他人をAだと思いこんだのか不思議です。

それに関連して、もう一つの出来事を思い出しました。以前職場で私がトイレに行っている時に、同僚達が私の悪口を言っているに違いないと思えて仕方がない時がありました。何とか事実を暴いてやろうと思って小型の録音機を購入し職場のデスクにおいて録音をしました。結局、録音機の初期不良で録音気出来ずに悪口を言っているかどうかは分からずじまいでした。今思うと、多少陰口を言われたところで社会人なのだからそれはしょうがないしその程度のことで録音してやろうという行動は行きすぎだと思います。同じように、喫茶店で友人らしき人間が集まっていてそれを食事会の際におくびにも出さなかったからといって、私に嘘をついて陥れようとしているといった感覚も行きすぎだと今ではわかるのですが、その時は思いこんでしまって不安でたまりませんでした。

こういった、あとから考えると訳の分からない思い込みをしてしまうのは何かの病気ですか。旦に性格の問題でしょうか。

 

林: この二つの体験は関係念慮と呼ぶことができます。軽い被害妄想と呼んでもいいでしょう。このような体験は一過性のこともありますし、統合失調症の前駆症状のこともあります。どちらであるかは今の時点ではわかりません。しかし統合失調症に発展する可能性はありますので、繰り返し現れるようでしたら精神科を受診することをお勧めします。

(2020.11.5.)

05. 11月 2020 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A, 統合失調症 タグ: , |