【3920】60 代後半になって精神的問題が多発している父

Q: 私は20代女性です。
60代後半の父について教えていただきたいです。
父は、昔から無口で必要なこと以外、話したことがありませんでした。私についても興味がなく、学校や進路についてもとやかく言われたことはありません。ぼーっとしており、たまに「いいことないかなぁ。」とつぶやくくらいでした。そして、 癇癪持ちでたまに大きい声でどなることがありました。
父は、毎日晩酌していました。定年後さらにお酒の量が増え、一日中お酒を飲むようになりました。そのうちに、家中の至る所でおしっこを漏らすようになりました。外に飲みに行って転んで怪我をすることもありました。
病院で見てもらったところ、父はアルコール中毒だと言われました。漏らしてしまうのは水頭症の疑いがあると言われたそうです。
さらに、最近知ったのですが、父は20代のころから統合失調症で、薬をずっと飲んでいました。しかし、医師の診断で1.2年前から飲まなくなりました。するとだんだん症状が現れてきました、知人に大声で電話をかけまくったり、もともと小説が好きでしたが、小説を書いて出版社に売り込みに行ったり。自分は天才でアイデアがすぐに湧いてくる。小説で賞をとる。といった妄想が止まりませんでした。しばらくして薬を再開すると、妄想は少しおさまり、静かになったようです。
主治医の先生の診断によると、統合失調症は意思の疎通ができないので、父はできているため違う、躁鬱は60代では発症しないため違うと言われたそうです。認知症の始まりとも言われたそうです。
父は、アルコール中毒、統合失調症、躁鬱、認知症のどれでしょうか?または病気ではなくもともとの性格なのでしょうか?教えていただきたいです。

 

林:
主治医の先生の診断によると、統合失調症は意思の疎通ができないので、父はできているため違う

その主治医の説明は犯罪的デタラメです。別の信頼できる医師を受診し、適切な診断と治療を受けてください。

父は20代のころから統合失調症で、薬をずっと飲んでいました。しかし、医師の診断で1.2年前から飲まなくなりました。

この「医師の診断」の「医師」が今の主治医かどうか、文面からは不明ですが、いずれにせよこの【3920】は、ずっと安定していた統合失調症が、薬を飲むのをやめたことによって再発したという、ごくありふれた経過に間違いないでしょう。

さらに診断としては、統合失調症にアルコール依存症が合併し、さらに認知症が始まっていることも否定できません。それぞれの可能性ひとつひとつについて、きちんと診断し治療を受けることが必要です。残念ながら今の主治医にそれを期待することはできないと思います。

(2019.11.5.)

05. 11月 2019 by Hayashi
カテゴリー: アルコール依存症, 病院を変えたい・変えるべきか, 精神科Q&A, 統合失調症 タグ: , , , |