【3233】昨今の風潮は脳の老化のためではないでしょうか

Q: 30代男性です。表題の件について、精神科医としてのフラットな立場より林先生のご意見をお伺いしたく思います。

昨今、不条理なクレームが相次いでいると思います。
幼稚園反対、不謹慎だからとなにもかも辞めさせる人、極左思考、極右思考、お店に対する不条理なクレーム(土下座を強要する、)

具体例は列挙に暇がない程、昨今あふれ返るこの不条理なクレームは、老人の脳の老化による、理性の低下や、更年期の壮年の方々のストレスによる脳の働きの低下に起因し、高齢社会の日本で発言力を増し、増加しているとは考えられませんか?

芸能人やいわゆる文化人が晩年、極的な政治活動に勤しむことが多くなるのも、脳の老化によって客観的な物のみかたを失い、極めて主観的な意見しか考えられなくなる、ということはありませんか?

林:
昨今あふれ返るこの不条理なクレームは、老人の脳の老化による、理性の低下や、更年期の壮年の方々のストレスによる脳の働きの低下に起因し、高齢社会の日本で発言力を増し、増加しているとは考えられませんか?

考えられません。
「昨今の風潮」して質問者が指摘する内容は、高齢者以外によるものを多数含んでいますから、その原因を脳の老化に求めることはできません。質問者の推定は全く非論理的です。

(2016.6.5)

05. 6月 2016 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A