【2971】ほんとに私は双極性Ⅱ型障害なのでしょうか
Q: 40代の男性です。ぜひご質問させていただきたくメールをさせていただきました。
1年ほど前に「双極性障害ではないか」という診断を受けました。
現在の処方は以下のとおりです。
ラミクタール 200mg
炭酸リチウム 100mg
ソラナックス 1.2mg
レクサプロ 10mg
大学生の頃、高校時代の受験勉強の反動からか大学にはほとんど行かなくなり、塾講師にかまけてましたが、そこでも手を抜いたりして問題を起こしたことがあります。当然大学は中退を余儀なくなりました。
その後客船の港でのお客さんの対応等のバイトを5年ほど続けていて、その頃は楽しく過ごしていたのですが、母の強い希望もありメーカーの営業の会社に勤めました。
会社には大いに期待されましたが、期待するほどの結果が出せず、それどころか客先とのトラブルを起こしたり、どうしても手を付けなければいけない仕事を放り出してしまったりしたりして、心療内科を何箇所か移り、うつ病との診断までは出ませんでしたが、うつ状態との診断でした。
その頃はギャンブルに手を出したり風俗に行きまくったりして、相当の借金を抱え、恥ずかしながら父母に清算してもらいました。
会社はある日、手のひらをカッターで傷つけるなどの行動がきっかけとなり、退職を余儀なくなりました。
その後も仕事を転々としましたが、時として急に会社にいけなくなり、その度に会社をやめざるを得なくなりました。
当時もギャンブルはほとんどやめましたが、風俗自体はやめられず、借金をして行ったこともあります。また、輸入ビジネスに手を出そうとして数十万の講座を受講し、それなりに上手くいっていた時期もあったのですが、途中で放り投げてしまいました。
時に司法書士やカウンセラーを目指し、こちらも全て途中で放り投げております。
全くだらしない人間で、書いていても恥ずかしくなってきます。
現在は職につかず父母の年金と障害年金2級をもらっていますが、実は家に内緒でお金を使い込み、障害年金の半分はそのお金を返すのに使っていますし、気づけば数百万の借金を抱え、破産手続をしようとしていますが、今お金の管理をしている姉に言うとどんな罵声を浴びせられるか怖くて言い出せず、破産手続は中断しています。
今は調子がよく、ブログを5つ書こうとか英語を勉強しようとか思ってそれなりにはやれていますが、今日は久々に調子が悪いです(これが鬱転かどうかは分かりません、現にこのように長文も書けているわけですし)。
ちなみに双極性障害と診断されたきっかけは、当時夜勤のコールセンターに勤めていて、ある日父の怒鳴り声(私に対してではない)で体が全く動かなくなり仕事に行けず(入社してわずか3ヶ月、ストレスもたまりましたが仕事自体は概ね順調でした)、こちらも退職せざるを得なくなりました。
実は双極性障害と診断されてホッとしているところもあります。今までの行動が免罪符ではないですが、病気と診断されてそういうことなんだと一人勝手にほっとしたからです。
しかしまだ「本当に双極性障害なの?単に怠けで甘えじゃないの?」とかんがえる自分も捨て切れません。
光トポグラフィーの受診も考えてますが、受けても意味が無いというか、双極性障害ではないという診断が出るのも怖くて、お金もないし受けるのをためらっています。
普段は社交的な方で、周りからも躁鬱などとは信じられないと言われます。
ご回答いただければ幸いです。
林:
ほんとに私は双極性Ⅱ型障害なのでしょうか
わかりません。このメールの情報からは判断できません。病気といえるかどうかもわかりません。
しかし、逆に、双極性障害でないと断言することもできません。メールに書かれている、これまでの「問題」や「トラブル」の具体的内容によります。抽象的な「問題」「トラブル」は、病気でも病気でなくてもあり得ることですので、具体的記載がなければ診断に至る情報にはなりません。
したがってこのメールの情報からは回答不能です。診断根拠を先生によくお聞きすることが必要でしょう。
しかし、処方の内容からみて、この先生の精神科医としての技量にはかなりの疑問があります。たとえばリーマス100mgというのは全くといっていいほど意味のない処方です。つまり、リーマスを処方するのなら100mgという量は少なすぎて効果は全く期待できませんので、処方しないほうが勝るとさえ言えます。
別のもっと信頼できる精神科医の診断を受けることをお勧めします。
なお、光トポグラフィは診断の参考になっても決め手にはなりません。この【2971】のケースでは、そういう検査を考えるのではなく、信頼できる医師に経過と症状を正確に伝えることが先決で、それによって診断はつくと思います。
(2015.5.5.)