【2681】かつての精神科主治医への割りきれない気持ち

Q: 私は20代後半女性です。いつも精神科Q&Aを読んで参考にさせて頂いてます。 少々分かりにくいかも知れませんが、かつての精神科主治医への思いをどう解消したら、良いかアドバイスいただけませんか。 境界性パーソナリティ障害を患っていました。今は行動化や見捨てられ不安は収まり、若干の情緒不安定はありつつも、普通に問題なく、医大生をしてます。今の大学に入る前に、別の大学に通っていて、そこで出会った精神科医への複雑な思いをどう解消したら良いか分からず、苦しんでいます。解決の糸口を教えて下されば助かります。 私の元主治医の精神科医と私の関係は、陽性転移&逆転移で、私も精神科医もお互いに、よくわからない関係になっていきました。私は元々、家族のことで悩んでいたので、お父さん代わりになるとか、実の娘よりかわいいかも知れないなどと言われて、とても嬉しく、その精神科医しか、私の気持ちは分かってくれない!この精神科医は私の救世主だと、思い込むようになっていきました。 そのうち、毎日メールしやったり、精神科医も、私が行動化で多量服薬などで入院すれば、病室に付き添って泊まりました。カルテによれば、<家族の要請>で、付き添った事になってますが。 精神科医と、疑似親子をするうちに、私の見捨てられ不安が強くなり、行動化が激しくなり、結局、捨てられました。何度も警察のお世話になってます。(そのことは恥じています) 元々、大学に通う前から情緒不安定で、精神科医に相談したのですが、精神科医の元に通えば通うほど、どんどん悪化していきました。大量服薬などのため超短期入院は何度かありましたが、大学最後は、卒業を目的に、大学付属の病院に約8か月入院(その内に悪化、どんどん行動化)→卒業確定→大学付属病院退院→退院後、付属病院外来で精神科医と言い争って、出てけ!と言われて泣きながら診察室を出ていく。)→絶望し、道路の真ん中で泣く→精神科医から警察に、保護願いが出され、警察官に保護→(カルテには、道路の真ん中で泣いていたのは大学病院に入院したいがためのアピール。と記載)→保健所に要請→精神科単科病院に強制入院。隔離&拘束。(自傷 他害の恐れあり。隔離室への入室を抵抗した事を示すでしょうがスタッフに暴力(たたく、押すあり)と記載)→3日間で退院→そのまま、今問題にしている精神科医には、診察拒否されて、治療関係終了。→どうしようもならない状況に陥り苦しかったですが、他県の別の病院に移り、症状改善→現在は境界性パーソナリティ障害の診断は満たさないところまで回復 繰り返しになりますが、主治医だったひとは、学生支援の精神科医だったので、私を大学卒業させた事に満足しているらしいです。でも、私は、大学は無理して卒業したものの、精神状態は悪化する一方で、警察に何度も保護されるような精神状態、卒業後も、隔離&拘束されなければならないような状態で、私の大学時代はなんだったのか悲しくなります。 精神科医から、私は無理して卒業させてもらったのだから感謝しなくては、ならないと言われて、感謝するようにしようとしてきましたが出来ませんでした。無理して卒業させてあげたと言われて、警察に厄介ならなければいけない状態までに、精神状態が悪化してまで、卒業したくなかったというのが本音です。 今問題にしている精神科医との治療終了後にも、君のせいで論文が書けない。君のような人間は、僕の嫌な面を引き出す。君が病院に来ると、他の患者に迷惑になるとメールで非難され、落ち込んでました。私がいけないんだと、自責の念でいっぱいでした。警察に保護されるような行為をしたのは私です。周囲に迷惑を掛けた事は申し訳なく思ってます。でも、精神科医も精神科医としてはやってはならないことをしたのに、なんか理不尽な感じがします。私の情緒不安定な所を良くするために精神科医のもとに通ったのに、納得いきません。 一方で、その精神科医から、治療終了後の卒業後も、誕生日には、誕生日の祝福メールなどが来てどう対応したら良いかわかりません。私は動揺して、再び警察の世話になってしまいました。 治してくれなかった精神科医なのに、傷つけることをいっぱい発言した医者なのに、それでも、一度は、愛着対象だった人なので恋しい気持ちはあります。 分かってもらえなかった辛さ、私に責任を押し付けられた辛さ、大好きだった人から拒否された辛さ、一方で、未だに慕うよくわからない気持ち。すごく苦しいです。 私も、数年後に医者になる予定です。では、心穏やかに医師として働けないと思います。 どうやったらこのモヤモヤした気持ちを解消できるでしょうか。

 

林: 確実に言えることは、この質問者の主治医であった精神科医は、境界性パーソナリティ障害の方の治療において、最もしてはいけないことをしたということです。それは、患者への過剰な接近です。
このようなやり方が最悪であることは、境界性パーソナリティ障害 患者・家族を支えた実例集 のcase19とその解説に記した通りです。case19では、ご本人が「ようやくよい先生にめぐりあえました」と喜んでいますが、その「よい先生」というC医師が、実は最悪の医師であることは、同書の解説の通りです。この【2681】に比べれば単純化してありますが、C医師も【2681】の精神科医も同じ系列であることは一読いただければ明らかだと思います。おそらくこの【2681】の質問者の方も、ある時点においてはcase19と同じような幸福な気持ちだったのではないでしょうか。case19の解説に書いたように、このような場合の医師患者関係はどこかで必ず破綻し、患者に非常に深い苦しみを与えるという結果になります。【2681】はその実例というほかはありません。質問者にとっては気の毒な言い方になりますが、これは典型例です。
そしてこのような対応が精神科医として最悪であることは、精神科の基本知識に属することです。ですから、

精神科医も精神科医としてはやってはならないことをしたのに、なんか理不尽な感じがします。

その感じは全く正当です。

私の情緒不安定な所を良くするために精神科医のもとに通ったのに、納得いきません。

納得いかないのは全く正当な感覚です。

 一方で、その精神科医から、治療終了後の卒業後も、誕生日には、誕生日の祝福メールなどが来て

この精神科医は懲りずに最悪の上塗りをしていると言わざるを得ません。

どうやったらこのモヤモヤした気持ちを解消できるでしょうか。

こんな精神科医のことは早く忘れ、すべてのコンタクトを断つことです。

(2014.5.5.)

追記(2014.5.5.)

05. 5月 2014 by Hayashi
カテゴリー: パーソナリティ障害, 境界性人格障害, 精神科Q&A