【4535】双極性障害と生きていく未来が見えません
Q: 20代女性で、双極性障害Ⅱ型の診断を受け、休職しています。休職は2回目で、8ヶ月が経ちましたが、中高生の時も同じ診断で6年間ほとんど不登校で過ごしました。
躁状態を過小評価することがあるとはいえ、継続的な躁状態はあまり見られず、毎日鬱の諸症状や希死念慮が絶えません。鬱の身体症状ゆえに死にたいとも思うし、これが治ったところでやりたいこともなく、どう生きていけばいいのか分からないし、この時間を何もせず寝たきりで過ごして、あらゆる人の信頼も失い、また身体機能や脳の衰えを早めてしまい、先が怖くなってさらに生きていきたくないと思います。人間誰しも大なり小なりの苦悩を抱えて生きていくものとは思いますが、どうも私が自分に課せられたそれに抗って生きていくことも、共に生きていくこともできそうにないのです。これが甘えなら、こんなに生きづらい人生、私は離脱させて欲しいです。
治したいという前向きな気持ちがあればいいのですが、それがなく、クリニックへの通院や服薬もサボりがちです。この病名をなくした後が怖いので、むしろ治したくないとすら思います。【3868】コンサータによって自己の連続性を失いつつあるの記事も拝読しましたが、私も何も服薬しないならば鬱状態が正常であって、抗鬱薬やリチウムを飲んだ自分は異常だし、躁転してしまっただけかもしれないと、どちらにせよ異常に感じます。でも鬱も病気ならば異常状態であり、何が正常な自分なのかが分かりません。また双極性障害Ⅱ型という病名とは10年以上の付き合いになるので、過去を振り返ってもいつの私が正常なのかも分かりません。
どんな言葉をもらっても、誰も私の生活は守ってくれないし、一緒に生活することもない人だし、医師やカウンセラーは仕事をしているだけだし、そりゃ自分の周りに自殺者が出てほしくないよな、と思います。また、誰かに打ち明けてしまうと、経過を報告するべきで、早く良くなったことにしなければ、とプレッシャーにも感じるので、誰にも話すこともできずにいます。よく自分を大切に、と聞きますが、そうというならば、今湧いてくる感情に素直になり、生きていることをやめるのが一番自分のためだと思います。
それでも今、この匿名のメールを送ろうとしているということは、鬱ではなくなりたいという気持ちもないわけではなく、救いを求めているんだと思います。生きる希望をいただけないでしょうか。
林:
鬱ではなくなりたいという気持ちもないわけではなく、救いを求めているんだと思います。
その気持ちがあれば、回復は十分に期待できます。
他方で、
治したいという前向きな気持ちがあればいいのですが、それがなく、クリニックへの通院や服薬もサボりがちです。
そのような状態では回復は期待できません。
回復を望む気持ちをお持ちなのであれば、回復に向けて行動してください。
生きる希望をいただけないでしょうか。
精神科Q&Aは事実を回答するものであり、質問者に希望を持たせることはいたしません。
(2022.8.5.)