【4328】子どもの頃母親にされた嫌なことが突然甦った
Q: 40代後半の既婚女性です。
双極性障害2型の他に内科的な疾患が複数あります。
昨夜夫とテレビを見ていて、突然ある記憶が甦りました。
私は幼稚園の制服を着ていて、夕方近所のスーパーのお菓子売場の通路で母を見上げ何か言ったら、母が指を私の口に突っ込み頬を強くつねりました。びっくりして泣きそうになったら低い声で「泣くな!」と脚を蹴られました。
思い出したのはこれです。
動悸がして1人別の部屋に行き、これは何なんだろうと思っていたら、今度は別のことを思い出しました。
中学2年のある晴れた日曜の朝、母と言い争いをしていたら母が「おまえは親に口答えばかりするから生理が来ないんだよ!」と父と兄の前で言いました。
言い争いの内容はわかりませんが生理のことではありません。私は恥ずかしさで何も言えず部屋を出ました。
思い出した2つ目はこれです。
これは何ですか。
曖昧なことではなく鮮明な記憶という印象です。
母と私は思春期から現在まで反りが合いません。
母は小学校の教師で人望も厚く、友人や若い人から頼られ相談事を受け色々教えていました。
父はマスオさん状態で父も母方祖父母も母の言いなりでした。
兄は子どもの頃から現在も優しいです。
母の周りで母の思い通りにならないのは私だけです。
母はよく私を叩き罵りました。
これは覚えていますが、小学校の時朝起きたら私のおでこに青あざができていて、それまでは前髪を作らずおでこを出した髪型でしたが突然前髪を切られ、前髪でおでこを隠しました。
私の部屋に来てはゴミ箱をひっくり返し中身を見ていましたが、それは私の使用済みナプキンを探すためでした(覚えています)。私はそれをお腹に隠していて学校で捨てていました。母が出かける音がすると事故って死んじまえと思っていましたが、帰宅すると玄関に迎えに行き笑顔で荷物を運んだりしました。
精神科の主治医にはまだ話していません。急に思い出したのは何なんでしょうか。
林:
「何なんでしょうか」というご質問の意味がつかみかねますが、現象としては、「思い出すことが耐え難いために、記憶の底に封印されていた内容」が、あるとき突然蘇ったと描写することができます。この現象は、関連する何かをきっかけに起こることもあれば、何のきっかけもなく起こることもあります。【1944】ある日唐突に幼少期の記憶が思い出されました、【1948】7年前に父から受けた虐待の記憶がよみがえった、【1945】カウンセリングの過程で、幼い日の記憶が蘇った、【3209】幼いころに父から虐待された記憶が蘇ったようですなどをご参照ください。
(2021.6.5.)