【3794】同じマンションの住居人から見られています
Q: 私は20代女性です。
現在のマンションに住んで7年ほどになりますが、半年ほど前から高齢の女性(50〜60代。仮にKさんとします)につきまとわれるようになりました。
最初は外で出会うと「何してるの?どこ行くの?なんでマスクしてるの?」と話しかけられたり、顔をのぞき込まれる位でした。距離感が近い人なのかな?と最初は当たり障りのない反応を返していましたが、余りに頻繁に話しかけられるのと、私自身が余り人に話しかけられたくないのもあり、1〜2ヶ月程が経ってからは「あなたに何か関係がありますか?」と少し冷たく返すようになりました。それが気に障ったのか、その辺りから以下のような事をされるようになりました。
・外で知り合いの車を待っていると、真横にピッタリくっついて来て「どこ行くの?何するの?私の連絡先を周りの人に聞いて私に連絡しようとしてるんでしょ?監視してるんでしょ?」とずっと聞いてくる。
・↑の車に乗っている知人に「何しに来たの?毎回私に嫌がらせしにくる車がいるけどあなたなの?」と絡み始める(ちなみにそんな迷惑な車等が止まった事は今までにない)
・私がマンションの自転車置き場に自転車を置いてから、近くのコンビニに行こうとすると「ここの住人じゃないの?」と言われる
・↑の状況から無視してコンビニに行っていると、マンションの塀からずっと見られている。コンビニの買い物途中でその方も入ってこられ、「何か買いたかったのかな」と思ってレジを済ませて帰ると、手ブラで後ろをずっと付いて来られる。
・携帯を外で触っていると「誰に連絡しようとしてるの?私を監視してるんでしょ?」と突っかかってくる。
・エレベーターでマンションに上がろうとする時、丁度降りてきたKさんと入れ違いで乗り込んだらその方も急に乗り込んでくる。
・仕事から帰ると、エントランスでエレベーター前にKさんがいるのが見えたので、階段から上がり部屋の鍵を開けていたらエレベーターが自分の部屋の階で開き、じっと鍵を開けるのを見られる。
・出勤しようとして部屋から出るとエレベーターが開き、急にKさんが降りてきた為、咄嗟に横の階段に逸れたところ、背中に身体が触れる位の距離でべったりくっついて一緒に降りてこられた。
上記以外にも、自転車に傷をつけられた!とビニールで露出部分をぐるぐる巻にし、上からバイク用カバーを被せて紐で固定したりしています。
その方は、どうも私が周りの人からKさんの連絡先を聞き出そうとしている(もしくは既に知っていて連絡して来ようとしたり、監視しようとしている)と思い込んでいるようです。これは統合失調症にあたると思うんですが、どうでしょうか?
また、現在警察や管理会社にも度々相談に行っておりますが、「会話が成立しているのでそこまで重度ではない」と言われました。私からしてみると会話は成立していないと思いますが、統合失調症だった場合、どれ位の症状になるのでしょうか?
現在は転居も視野にいれておりますが、気になったので相談致しました。お手数ですがどうぞよろしくお願いします。
林:
半年ほど前から高齢の女性(50〜60代。仮にKさんとします)につきまとわれるようになりました。
このつきまといに伴い質問者がKさんから受けている行為からみて、Kさんは、質問者の推定のとおり、統合失調症(または妄想性障害)に罹患しているとみて間違いないでしょう。「監視されている」「嫌がらせされている」「停まっている車が自分を監視している」「持ち物を傷つけられた(このケースのように自転車が傷つけられたというのは比較的よくあります)」などは、いずれも統合失調症(または妄想性障害)の被害妄想として典型的で、この【3794】のケースでは質問者がその妄想の対象になっていると判断できます。
また、現在警察や管理会社にも度々相談に行っておりますが、「会話が成立しているのでそこまで重度ではない」と言われました。私からしてみると会話は成立していないと思いますが、統合失調症だった場合、どれ位の症状になるのでしょうか?
どこまで会話ができれば「成立している」と言えるかは一概に言えませんが、仮に成立しているとみなすとしても、「会話が成立しているのでそこまで重度ではない」という意見はある意味空虚で無意味です。なぜなら、もちろんもっと支離滅裂で全く会話が成立しないケースは存在し、それに比べればKさんは相対的には重度でないとは言えますが、だからといって放置しておいて問題ないかどうかは全く別の問題だからです。Kさんの被害妄想自体は統合失調症(または妄想性障害)の被害妄想としてごくありふれた内容ですが、それが特定の人物(【3794】の質問者)に向けられるという状況になれば話は別で、【0396】一人暮らしの隣人に被害妄想の矛先を向けられ恐怖でいっぱいです、【3335】不合理な非難・要求を続ける隣人と同様のケースであると言えます。このような場合、被害妄想の対象となっている人物(すなわち質問者)が何らかの被害を受けるおそれは否定できません。
現在は転居も視野にいれておりますが、
Kさんご本人のことを考えれば、Kさんの治療を第一に考えたいところですが、このメールに記されている通りが現状だとすれば、質問者の安寧のためには転居も選択肢として考えざるを得ないと思います。
(2019.3.5.)