【3335】不合理な非難・要求を続ける隣人
Q: 私は30代女性です。 隣人への悩みから、貴サイトに出会い、大変興味深く拝見しておりました。 拝見するほどに、隣人は精神疾患ではないかと思うに至りました。
疾患を抱えておられるか否かで、当方も取るべき対応が異なると思い、大変恐れ入りますがその可能性について、示唆いただきたく質問いたします。
経緯
・当家とほぼ同時期に越してきた隣家は60代と思われる夫妻が在住。
・当家敷地内に当家負担にて、境界塀を建築するにあたり、隣家より要求があったことを発端に紛争状態にあります。
・夫妻は、塀は2mとしてもらいたいところであるが160?であれば工事の際の隣地(隣家敷地)侵入を認める。とのことでした。
・工事の際は、多少隣地に土や砂をかけることもあるであろうから、当家としては、侵入のお願いをしつつも、その高さの塀の必要性は感じていないことを説明しました。
・しかし、隣家妻は説明を聞く耳を持たず、当家よりのぞかれているとしきりに言い、また、家は敷地の真ん中に建てなくてはいけない、お宅からの匂いが耐え難い、3階建の家を建てるなんて(当家はごく一般的な2階建)など、整合性のないことを含め、一時間にわたり一方的に発言し続け、こちらの提案や、誤解を解く説明をまったく聞かず、あまりにも会話ができない状態に強い違和感を持ちました。
・後日、隣家夫とのみ数分話せる機会があり、奥様がのぞかれていると申されるが、見えないことに納得されると思うので、実際に当家を見にきてもらっても構わないことなどを丁重に伝えました。それに対しては、隣家夫は理解している様子でした。
・しばらく膠着状態にありましたが、先日隣家妻がここを掘ろうと言いながら当方の面前で突如当家敷地内に侵入してきたことから、口論となりました。
・その際「さあ窓を全部どけなさい。」と言われたことに最も驚きを感じました。
・その後、隣家妻が当方をみかけると下記のように暴言を吐いたり、じーっと睨んだりしてきます。
「人の土地を自分の土地と思って」
(隣家夫の車に乗り込もうとしていた隣家妻が、当方が当家敷地内で水やりをしている姿に気づいたのか、突如こちらに向かってきて、こう言い放ち、隣家夫の助手席に乗り込んだ)
「バカ女のせいで、回りもみんなバカになる」
(当方が庭いじりをしていると、隣家夫に向かってこのように話しかけた。隣家夫は「あなたの言っている意味が分からないんだけど」と淡々と妻に返していた)
「ばかぁ、ばかぁって泣いてる」
(子供がお母さん、お母さんと泣く声に対して)
・隣人(※おそらく夫は関与しておらず妻が設置)は現在、境界付近に水を満たしたペッドボトル数十本、水の入ったビン(枯れ枝を突っ込んでいる)、発泡スチロールの箱(雨水が溜まっている)を並べており、異様な光景です。
現在、当家は隣家の望む塀を当家が建築してあげれば、妻の暴言は収まるのだろうか、それとも暴言や要求がエスカレートするのだろうかとのふたつの思いを持っております。
先生にお尋ねしたいことは2点です。
(1) 隣人は精神疾患の可能性がありますか。
(2) 精神疾患である場合、要求を受容すると暴言等の症状は治まりますか。それともまた新たな要求をしてきたり暴言が続きますか。
以上です。
お忙しい中、読んでくださってありがとうございました。
先生のサイトのおかげで、これまで話し合い、司法といった方向での解決を模索しておりましたが、もしかしたら医療の力が必要なのではないかとの新たな気付きを得ることができました。大変感謝しております。
林:
(1) 隣人は精神疾患の可能性がありますか。
その可能性が濃厚です。統合失調症か妄想性障害でしょう。【0396】一人暮らしの隣人に被害妄想の矛先を向けられ恐怖でいっぱいです、【1857】隣人の異常な言動に対し何とかしたいのですが、逆恨みされると怖いので誰も何もできませんなどと似たケースと言えます。
(2) 精神疾患である場合、要求を受容すると暴言等の症状は治まりますか。それともまた新たな要求をしてきたり暴言が続きますか。
要求を受容すればごく一時的には治まるかもしれませんが、早晩類似の訴え・要求が出て来ます。したがって要求の受容は何の解決にもなりません。この隣人の不合理な要求を止める方法は、この隣人に精神科で治療を受けていただく以外にはありません。
先生のサイトのおかげで、これまで話し合い、司法といった方向での解決を模索しておりましたが、もしかしたら医療の力が必要なのではないかとの新たな気付きを得ることができました。大変感謝しております。
この【3335】の問題の解決には医療の力が必要なことは確かですが、医療だけで解決することは難しいです。医療と司法を適度にミックスした対応が必要です。但しそれはなかなか難しいことが多いのが現実です。理由は【1852】で解説したような事情があるためです。
(2016.12.5.)