【3752】やる気に満ち溢れたり落ち込んだり・・・双極性障害でしょうか
Q: 30代前半の女性です。現在の症状は、週末疲れ果てて身動きできず寝るだけ、朝起きると動悸のような感じで胸が苦しい、無感動、無気力でただただ疲れている。会社は行っています。たまに約束した場合は週末もどうにか出かけてます。 小学校の頃、頭の中が「ザッザッザッ」となり、自分の体の行動は急いでいないのに、頭の中は急いでいる感じで、そわそわするようなことが何度かありました。それは時間が経つと消えました。最近久しぶりそういう感覚が起こりました。 大学入学後、私は大学を卒業するまでにお金を貯めて、その後別の専門の大学に入学するんだ!と意気込んででも結局何もやりませんでした。何かやりたい気持ちがあってやってみようとするのですが、続かずにいました。 セックスに奔放になっていた時期もありました。思い返すとあの時に私の体力を思うと躁状態だったのではないかと思います。 26歳の頃の仕事でがんばりすぎ、身体的、精神的に過度のストレスがかかり、燃え尽き鬱のようになりました。病院に行きましたが、とにかく何も考えず休みなさいと言われて、漢方を出されました。結局通院はその1度だけで、有給の範囲で休みをとって、仕事を手抜きしながらやり過ごしました。一番辛い時は、食べるのも寝るのも、何をするのも苦痛でした。半年以上は苦しかったように思います。 その後、いつのまにかやる気に満ちあふれ、新しいことをやってみようと意欲的になるけれど、そのうちまた疲れて寝込む、たくさんのアイディアが浮かんで何かやりたくなってやってみようとする、気力、体力が低下して何もできないということを繰り返しているように思います。 最近は風邪をひいて体調を崩してからやる気がでません。もう少ししたらまた気力が戻ってきて、きらきらした私がやってくるんだろうと思ってる節があります。そしてそれが来て欲しいと願ってます。でもまた落ちるのがわかる気がして最近は怖くなってきました。 いまのところ、仕事には差し障っていません。それでもいつかもっと酷くなり、このままでは働くことができなくなってしまうこともあるのでしょうか。 もっとストレスのない穏やかな暮らしをして、今自分がしんどいと思っていることを取り払って暮らせば、治療せずとも生きていくことはできますか。
林:
その後、いつのまにかやる気に満ちあふれ、新しいことをやってみようと意欲的になるけれど、そのうちまた疲れて寝込む、たくさんのアイディアが浮かんで何かやりたくなってやってみようとする、気力、体力が低下して何もできないということを繰り返しているように思います。
双極性障害かどうかの判定のためには、上記のような経過について、(1)その持続期間 (2) 具体的な程度 についての情報が必須です。この【3752】のケースに関しては、持続期間はともかく、程度はある程度まで具体的に記されていますので、双極性障害の可能性が高いとまでは判断することができます。
もっとストレスのない穏やかな暮らしをして、今自分がしんどいと思っていることを取り払って暮らせば、治療せずとも生きていくことはできますか。
それはできますが、治療を受けることで、ご自分の本来の能力を発揮した生き方ができると思います。治療を受けることをお勧めします。
(2018.11.5.)