【3518】同僚の虚言で酷い目にあっています

Q: 私は30代女性です。
会社のある異性の同僚Kの話です。
Kは、初めにあった時には、見た目も地味で、人当たりが良く礼儀正しい印象で、すぐに信用してしまいそうな雰囲気がありました。私には特に彼に対して恋愛感情はなかったのですが、困ったことなどがあると親身に相談に乗ってくれるので、つい二人で飲みに行ったりしながらプライベートまで相談するようになってしまいました。
ところが、そのうちに不可解なことが起こるようになりました。何故か仲良くなったような人が自分から急に離れていき孤立したり、いきなり友人が電話してきて私に身に覚えのないことで激怒してきたりするようなことが起こりました。
また、Kが、相談に乗りながら「○○課のAさんがあなたの悪口を言っていたよ。僕はそんなことを言う奴許せないと思ったけどね。」というような、自分を弁護したうえで、私を傷つけるような、必要のないことを何度も言うようになり、なぜそのようなことを言うのかと疑問を持ち始めました。そして、理由もわからず絶交状態になった一人と、お互いに腹を割って話をすることがあり、彼が私と友人の間を行き来し、お互いが悪口を言っている、というようなことを虚言を混ぜながら吹聴して歩いていることが判明し、誤解が解け、目が覚めました。そして、話を聞くと、私のプライベートは虚言と事実を混ぜて周囲にばらまかれ、とくに私と仲良くなっている異性にもその友人との間にやったことと同じことをやり、私が孤立するよう仕向けていたことがわかりました。この間、5人ぐらいとの人間関係が壊れ、そのうち4人は彼にマインドコントロールされていて誤解が解けず、私を敵視したり、いやがらせしたりするようになりました。そのうち一人は、私の後を付け、私と会話した人に何を話したか聞いて歩いたり、交友関係やプライベートの情報を聞いて回っていることを知りました。
私はKのことを信じていたので、真実を知って本当にショックで、2か月ほど落ち込みました。

このままでは大変なことになると思い、距離を取るようにし始めたら、私がKの行動に気づいたことを悟ったのか、私を執拗に監視してくるようになり、また、急に何度もしつこくケーキやランチをおごろうとしたりするようになりました。もう関わりたくなかったので、もうやめてほしい、とはっきり伝えたところ、急にものすごい敵意の目で睨まれ、さらなる悪口を吹聴され、普通の人では思いつかないような、私にしかわからないような、巧妙な嫌がらせを毎日するようになりました。
ものすごい敵意で睨まれているので、もう話をすることは最近ないのですが、本人と、マインドコントロールされている4人からの嫌がらせがストレスです。毎日少しずつ、真綿で首を絞めていき、ダメージが蓄積していくような嫌がらせです。こんな人間に出会ったのは本当に初めてでした。
この嘘をついて職場の人間関係をかき回したり、マインドコントロールしたりする状況は一体何なのか、と疑問に思い、いろいろ調べましたが、自己愛性パーソナリティー障害なのではないかと思いました。
調べているうちに、確かに付き合いをしているうちにおかしな点がたくさんあったことに気づきました。
例えば、仕事上のミスを直したほうが良い、と指摘したところ、なぜそんなことを言われなければならないのか、傷ついた、謝れと電話やメールで何回も抗議してくることが何度かありました。また、職場の納涼祭のときに、ジャズバンドを呼んで演奏をお願いしてあったのですが、その前座の演奏をピアノで10分ほど頼んだところ、出演者を勝手に募って30分ほどに演奏を延長し、ジャズバンドの演奏が大幅に短縮し、迷惑がかかったこともありました。あとは非常に無責任で、自分のミスでトラブルになって、ほかの社員がギリギリのところでフォローしたようなことがあっても知らん顔して、ほかの社員にミスを擦り付けたこともありました。あとは、私がやっている仕事のやり方や方法をコピーのように何度も真似をされ、人に自分の方法だ、と言って自慢していることもありました。
懲らしめてやりたいと思うのですが、悪だくみに関しては相手が私の想像を超えてはるかに上手を行っているので、足元をすくわれそうで、怖くてできません。おそらく、はじめからターゲットにされていたのではないかと思うので、心が壊れる前に、見つからないようなところへ転勤するしかないのではないか、と最近考えています。
成書で見たように、やはりそのような対処しかないのでしょうか。

 

林:
理由もわからず絶交状態になった一人と、お互いに腹を割って話をすることがあり、彼が私と友人の間を行き来し、お互いが悪口を言っている、というようなことを虚言を混ぜながら吹聴して歩いていることが判明し、誤解が解け、目が覚めました。

虚言によって人間関係がずたずたになり、しかし関係者がそれぞれがそれまで聞いていた内容を共有することによって事実が明らかになるというこの経過は【0486】同期のうつ病女性の異常な嘘と同様です。逆に言えば、このように関係者が情報を共有しない限り、人間関係はずたずたになり修復不能だということです。

この嘘をついて職場の人間関係をかき回したり、マインドコントロールしたりする状況は一体何なのか、と疑問に思い、いろいろ調べましたが、自己愛性パーソナリティー障害なのではないかと思いました。

虚言はパーソナリティ障害の中の特定の群(現代の診断基準でいえばB群パーソナリティ障害)と密接な関連があります。ご指摘の自己愛性パーソナリティ障害もB群パーソナリティ障害の一つです。林の奥美少女L、その他、の虚言 もご参照ください。

おそらく、はじめからターゲットにされていたのではないかと思うので、心が壊れる前に、見つからないようなところへ転勤するしかないのではないか、と最近考えています。
成書で見たように、やはりそのような対処しかないのでしょうか。

この【3518】の質問者の陥っている状況は職場に限定されていますので、職場を管理する上司に対応していただくのが筋でしょう。しかし対応していただけるとは限りませんから、そのような場合には何とかしてもらうか、それが不可能なら我慢するか逃げるかしかないでしょう。

(2017.9.5.)

05. 9月 2017 by Hayashi
カテゴリー: パーソナリティ障害, 精神科Q&A, 虚言