【3603】幻聴は無かったのですが、本当に統合失調症なのでしょうか
Q: 20代女性です。私は通院してもうすぐ９年になります。
最初はうつ病の治療で通っていたのですが、以前診断書を見た時に私は統合失調症だと書いてありました。
実を言うと、処方される薬等を検索してこの薬は統合失調症の薬なのかと調べて分かりました。
確かに統合失調症の症状に当てはまる部分がありましたが、幻聴等は全く無く誰かが自分を責めてくる声も聞いた事がありません。
しかしその他の症状は当てはまる部分が多かったです。
今考えるとどうしてあんな事を真剣に信じていたのか自分でも良く解っていません。
お恥ずかしい話しですが、超常現象を本気で信じ、いつも同じ時間に目が覚める事があり、誰かが私に何かを伝えようとしていてその時間に勝手に目が覚めるのだと信じて疑っていませんでした。
けれども今ではそのような考えも無く、私はもう山場は超えたのだと今ではそう思っています。（後は薬を飲んでいればもう大丈夫だと思っています）
統合失調症は再発もあるのだと理解はしているのですが、どうも私自身が統合失調症なのだという事実にあまり納得が出来ていません。
主治医に聞いた方が早いのでしょうが、今まで病気や病名の話しは一切無く、 逆に聞いたら駄目なのではないのかという考えで、私も病名に関しては触れずにいます。
話しは逸れましたが、幻聴は全く無いのですがただ思い込みが激しいというか、自意識過剰気味な所があって、私を除いた家族が集まると彼らは部屋にずっとひきこもっている私を疎ましく思っっているのではないか、どうして今だに働かないのか、という私の事を何か言っているのではないかと思う事があり、何度も彼らに確かめては「言っていない」と言われ続け、今ではあまり彼らにそのような事を言わないように努めています。
なので今では家族に「私の事を言っていただろう」と言う言葉はあまり言っていないと思います。（彼らもきっとうんざりしているだろうから）
隣の家の住人の目はかなり気になっていますが、これも開き直れる日にはあまり気にしないです。
実を言うと私が外に出る時、隣の住人の息子がこっそり部屋の中で見ている時があるのではないか、私の姿を見てはこっそり笑っているのではないか、また毎日家にいる私を不審に思っているのではないかという考えも浮かびますが、きっと私の考えすぎだと思うようにしているので、この事は主治医に話していません。
けれどもやはり気になってしまうもので、顔も見えないネットなら自分の気持ちも素直に言えるのではないかと今更ながら気づき、今回はこのようなメールを送りました。
私はただ人よりも自意識過剰気味で少しだけ思い込みが激しい性格だからなのではないかと考えています。
なので幻聴も無かった私が統合失調症だという診断はやはり違うと思うのです。
私はちゃんと理解しています。ただの考えすぎなのだと。そういう性格なのだと。
ただ統合失調症に少し似た症状があるだけで、本当はただのうつ病あるいは、 社会不安障害なのではないかと考えています。（無料診断でやってみました）
何故このように詳細に書いたかと言いますと、今まで辿って来た道と言いますか、その道を辿って来た答えがただの私の考えすぎだという結論に達したからです。
何が聞きたかったかと言いますと、うつ病から統合失調症になったりするのですか？
また幻聴が無い統合失調症というのはあるのでしょうか？
林: あなたは統合失調症だと思います。今の治療を受け続けてください。
幻聴は全く無いのですがただ思い込みが激しいというか、自意識過剰気味な所があって、私を除いた家族が集まると彼らは部屋にずっとひきこもっている私を疎ましく思っっているのではないか、どうして今だに働かないのか、という私の事を何か言っているのではないかと思う事があり、
これは幻聴ではありませんが、統合失調症では、このような症状が発展するという経過で幻聴が出てきたり、逆に幻聴が治っていく経過中にこのような症状になっていくことがよくあります。もちろんこの「部屋にずっとひきこもっている私を疎ましく思っっているのではないか、どうして今だに働かないのか、という私の事を何か言っているのではないかと思う」という思いは正常心理でもあり得ることですから、これだけですと診断根拠にはなりませんが、この【3603】では他の症状とあわせ、統合失調症であることは間違いないでしょう。
うつ病から統合失調症になったりするのですか？
統合失調症の前駆症状としてうつ状態になるのはとてもよくあることです。この時期にはうつ病と診断されることもあります。
また幻聴が無い統合失調症というのはあるのでしょうか？
幻聴は統合失調症に必須の症状ではありません。
けれども、はっきりした幻聴は見られない場合でも、この【3603】のように、何となく言われているような気がするという体験があるケースが大部分です。
(2018.1.5.)
