【4477】突然、世界が変わった不気味な感じ
Q: 30代女性です。
突然、世界が変わった感じがして不気味になったり、いつの間にか戻ったりということは、ごく普通の現象ですか?
根拠はないのですが、誰もが、奇妙な物語を読んだ後などに何となく近い感覚になるような気がしています。
ごくありふれた現象だとして、これに名前は有りますか?
唐突に失礼しました。
抽象的すぎるので具体的に例えますと
これまで当たり前に疑うこともなく信頼していた家族が、急に、家族には何か企みがあり自分と接しているときの姿は仮の姿であるように見え、自分がそこにいない時には恐ろしい姿になっているような気がして、目の前の世界がとてつもなく不気味に感じる。常識と非常識がひっくり返るような思い。
本当はあなたは死んでるのよと知らされたような、実は自分しかこの世にはおらず他は幻想だと知らされたような、幽霊や妖怪が100%存在する世界になったような、そんなはずはないのにそんなはずないという事など存在せず何もかもがあり得る世界に変わったような、そんな気持ちです。
この気持ちになると、何でもない夜の信号機が不気味です。慣れた道を運転してるのに異世界にいるようです。
家族が不気味です。自分の私物を踏みつけて元に戻していたり、自分がこれから使うであろうシャンプーや歯ブラシに何か細工をしていたり、または汚水や排水溝などに一旦入れたものを何食わぬ顔で元に戻しているのではと勘ぐったりします。
そんな無意味な事をするはずもないです。そんなはずはない。
でもそんなはずはない事など存在せず何もかもが有り得る世界に変わります。
伝わらなかったらすみません。
この現象に名前は有りますか?
林: それは妄想気分という症状に一致している体験、あるいは少なくともかなり近い体験です。妄想気分は統合失調症の前駆症状で、こうした漠然とした不安感(不安感と表現する以外にないのですが、通常の意味の不安感とは異なります)から徐々に統合失調症の症状が顕在化していった実例として【3477】地球の破滅が徐々に迫りつつあるような漠然とした、しかし逃げ場のない大きな不安を最近感じます があります。また、妄想気分という体験については、【1470】「小鳥を飼ったほうがいいでしょうか」について 、【1577】精神科で治療を受けてもよくならない私は人格障害でしょうか などをご参照ください。
この【4477】の質問者の場合、妄想気分様の体験からまた元に戻っていますが、だからといって統合失調症の前駆症状でないとは言い切れません。精神科を受診されることをお勧めします。
(2022.4.5.)