【3751】ただの自意識過剰か、それとも病気か

Q: 20代女です。大学時代にひきこもり経験があり、現在はフリーターです。  中学生頃から現在に至るまでの自分の状況をまとめます。
・自意識過剰。頭ではありえないと分かっていても、電車や衆人環視の場所で緊張して息を止めたり、他人に見られているような気がして人の多い場所への外出を避けてしまう。
・会合や大勢の人との顔合わせが怖い。
・周囲から見下されていないか、軽んじられていないか、変に思われていないかが気になりオドオド他人の顔色ばかり伺ってしまう。
・人の笑顔や冗談に対してバカにされたと感じてイライラしてしまう。他人からみると、すぐにムッとしたり嫌味や自虐的なことばかり言う、感じが悪い人間だと思います。(人を睨んでしまう自覚あり。)
・集団になじめない。はじめは良くても、徐々に辛くなる。素の自分を知られることが耐えられず、人と親しくなりそうになると避けることの繰り返しで、今まで腰をすえてどこかに所属できたことがない。
・他人の前で自分のことに集中できない。(PCルームや部室など、知人がそれぞれ黙って各自の作業をしているような状況で、異様に緊張してしまい、自分のことに手がつけられない。)現在のアルバイトでも、周りの様子が気になって自分の仕事に集中できず、「別のことを考えているように見える」と注意された。
・高校の頃から、授業中シンとした中に自分の思念が響き渡っているのではないかという、“サトラレ”妄想があった。
・他人のちょっとした言葉や物音に過剰反応(ビクっとしたり)する。
・他人への不信。また、両親、特に母親のやることなすことが気に入らず、被害妄想が激しい。それぞれ全く根拠がないわけではなく、自分では状況とその人の言動を観察した上で判断しているつもりですが、正直何が本当なのかよく分かりません。そのため、実は母親がおかしいのではないかと思うときがあります。
・無力感や虚無感が酷く、1日ベッドから起きられないことが度々ある。
・昼夜逆転ぎみ。直しても、夜なかなか眠れないためすぐ戻ってしまう。
・たまたま雑誌で統合失調症の記事をみたとき、これは自分に読ませるために掲載されているのではないかと思えてならず、落ち込んだ。

こういう感じで、万事において関係念慮があります。人に話せば「そんなわけない」「気にしすぎ」と言われるに決まっているし、事実ではないのだろう、と頭では分かっているのですが、瞬間的にそう感じてしまいます。こうしたことは誰でも少しは考えることだという話を聞くと、自分はそのことについて考えすぎているだけな気もしますが、こうやって考えすぎる時点で病的なのでしょうか? こうしたことと関係があるのかどうか分かりませんが、人と会話するとき、いつもどうも噛みあっていないような焦燥や不安があります。 長々書いてしまい、申し訳ありません。心療内科では、初診で社交不安障害だと診断され、アルプラゾラム錠0.4mg「トーワ」を処方されました。しかし、そのころ何事に対しても疑心暗鬼になっていたため、医師の診断が素直に受け入れられず、そのまま通院をやめてしまい、抗不安剤は2~3回服用しただけで現在に至ります。なので本当はどういう状態なのか知りたくて質問致しました。要領を得ない文章になってしまいましたが、ご回答頂けたらありがたいです。

 

林: 統合失調症の前駆症状の可能性はありますが、文字通り可能性にとどまります。その可能性が高いとまでは言えません。けれども、現にここに書かれているようなことのために生産的な生活が困難になっているとすれば、統合失調症の前駆症状も視野に入れつつ、精神科に通院することをお勧めします。

(2018.11.5.)

05. 11月 2018 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A, 統合失調症 タグ: |