【3341】クラスメイトに奇行があり困惑しています

Q: 20代女性です。大学のゼミのクラスメイトの20代前半の男性に奇行があり、困惑しています。

・毎週、先生の話を遮ってまで自分の知識をひけらかそうと大きな声で発言する。
・論文紹介などの発表の際、熟語の使い方が間違っていたり、文章の意味がわかりづらい。突っ込んだ質問を受けると適当に説明し、わからないこともわからないとは認めようとしない。
・話の本筋とは関係ない質問を繰り返す。
・叱責を何度受けても堪えている様子はなく、次の時間にも全く同じこと繰り返す。
・別のクラスメイトと話していると近くに来て喋り出す。無視するが気に留めていない様子。
・ノートに隙間なく何かの文章を書いている。
・独り言が非常に多い。時に何かのセリフのように軽く叫んだり、稀に「死ね」などの攻撃的な言葉を発する。
・話し方がかなり年上の先生に対しても上から目線。

大きな実害があるわけではありませんが、少人数のクラスで時々話しかけてくることもあり、単純に気持ちが悪いので恐怖を感じることもあります。あと1年以上関わらなければいけないので、この人の奇行の原因はどんなことが考えられるのか分かれば少しは安心できると思いメールしました。よろしくお願いいたします。

林: 経過が重要です。すなわち、この奇行が以前からずっと続いているのか、それともあるときから明らかになり、それ以前のこの人とは様相が違ってしまったのかによって、推定される診断は異なります。前者であれば発達障害(知的障害かもしれません。広い意味では知的障害も発達障害の一型です。診断基準的には別ですが)、後者であれば統合失調症が考えられます。経過以外でも両者を区別する方法はもちろんあり、直接診察すれば短時間でわかることがむしろ多いです。しかしこのメールの記載だけからはどちらも考えられ、どちらの可能性が高いとも言うことはできません。

(2016.12.5.)

05. 12月 2016 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A