【3336】友人は精神疾患と思われるが、彼女の母親に取り合ってもらえない
Q: 24歳女です。 精神疾患のあると思われる友人との付き合い方でご相談お願い致します。
彼女は私の高校生時代からの友人で、出会った頃は真面目で大人しい性格でした。
しかし高校2年の辺りから、失恋を機に「彼が私を笑う、悪口を言われている」と時々言うようになりました。
高校を卒業し、互いに別の学校へ通う事になりましたが彼女は「まだ彼と私を知る人が隠れて見ているみたいで、コソコソ悪口を言われる」と言い、前ぶれもなく突然「もう帰る!」と怒りだし帰ってしまう事もありました。
その時に私は幻聴だろうと思い彼女の母親に相談しましたが「少し変わってる子だけど大丈夫」とあまり取り合ってもらえませんでした。
社会人になってから私は結婚して彼女の住む場所から新幹線で1時間半の場所に引っ越し、メールでのやりとりが主になっています。
そのメール内容は他愛もない話と明るい近況報告ですが、私の返信内容に関わらず次に「絶交だ」という怒りの内容がきます。そして次は「ごめん」と謝罪のメールが来ます。メールがくると大体この流れです。
数ヶ月に1度程度手紙や贈り物も届きます。
文面には高校生時代の思い出が綴られ、小さな子が好むようなキラキラしたプラスチックの雑貨がいつも沢山入っています。
彼女が使用したであろうサイズの合わない衣類、靴、アクセサリー等もよく入っています。
そして1ヶ月ほど前、突然「あなたの家の近くに来ている」と連絡が来たので会ってみると、彼女は何日もお風呂に入っていないような状態でした。
会話の内容は「私と彼女に音楽デビューの話がある、事務所も決まっている」という内容でした(私も彼女も楽器はできません)。
話に出てくる事務所名や人物名もハッキリしているのですが、調べても実在していません。
とりあえず彼女を家に招き、お風呂を貸し、彼女の母親に連絡して引き取りに来てもらい、その時に彼女の母親に再度精神科への受診をすすめて頷いてもらえました。
しかしつい先日、深夜2時頃に玄関チャイムが鳴り、彼女が家の前にいましたので、また彼女の母親に引き取ってもらいました。
夜中じゅうブツブツと喋ったり自分の太腿を叩いたりしていて、私の家族も怯えてしまい困っています。
彼女の母親は「精神科へ行ったら軽い躁鬱ですって。お薬も飲ませていないのよ。」「あなたを頼ってるだけみたい」と答えたので、私の予想ですが受診させていないのではないかと思います。
長くなりましたが、私の今後の対応はどうするべきでしょうか。
(1) 彼女の親に変わって私が精神科を本人に勧めても良いのでしょうか。
(2) 家族を巻き込みたくないのですが、距離を置くような態度は彼女にとってマイナスになるでしょうか。
どうぞよろしくお願い致します。
林: この友人の方は統合失調症でしょう。症状はかなり典型的です。精神科で治療を受けていただく以外に、この方を救う方法はありません。
彼女の母親は「精神科へ行ったら軽い躁鬱ですって。お薬も飲ませていないのよ。」
というようなお母様の認識・対応では症状はますます悪化するばかりです。「軽い躁鬱ですって」というのは、お母様が嘘をついているか、医師の話を聞き入れようとせずに、勝手に解釈したものであると考えるのが妥当です。このように病気を否認しようとするご家族の姿勢が病気を悪化させ、取り返しのつかない事態を招くには非常によくあることです。
(1) 彼女の親に変わって私が精神科を本人に勧めても良いのでしょうか。
精神科で治療を受けていただく以外にこの方を救う方法がない以上、良いも悪いもありません。
(2) 家族を巻き込みたくないのですが、距離を置くような態度は彼女にとってマイナスになるでしょうか。
精神科で治療を受けていただく以外にこの方を救う方法がないことをあらためて認識のうえ、ご自分でお考えください。
(2016.12.5.)