【3270】芸術家か反社会性パーソナリティ障害か

Q: 20代女性です。
私の友人の恋人のことで相談です。
私の友人には恋人(男性)がいますがその人の異常な行動・言動が反社会性パーソナリティ障害などに当たるのでは無いかと危惧しています。
友人の恋人は世間的には壮年・中年に当たるのですが定職は無く、かなり個性的な言動をしています。
例えば『自分は◯◯の生まれ変わりだ』『自分は有名人の◯◯の知り合いだ』『自分は◯◯家と血筋が繋がっている』『自分は昨日アマゾンに行ってきた』『アフリカに住んでいた事がある』などと話すこと全てに辻褄が無く著しく矛盾しています。
また、ひどい時は彼は存命中の自分の両親を殺しただの、両親は海外に居るだの身近な人の近況でさえも彼の頭の中の世界では一貫していない様です。
また、若い方なら若気の至り、程度で済まされるのでしょうがSNSやネットなどに面白半分で殺害予告を書き込み書類送検された過去が何回かあります。(これはなんと本人があっけらかんと友人に告げたらしいです)
正直、善悪の判断が無いのか、とされる出来事は多々あって、他人の遅刻は許さないのに自分は余裕で遅れてくる。店舗などでトイレが混雑してたら列に並ばず所用中の中の人に罵声を浴びせる、店頭などで自分が欲しいものが品切れだとキレて場合によっては店員が泣くまでキレる(出禁になった店もあります)
道に落ちてた物を拾ってくる。
など異常な行動は枚挙に暇がありません。

正直、友人とは長い付き合いですが恋は盲目とは言いますが、さすがに常識を逸する行動が多すぎて私は友人が彼と付き合い続けるなら絶縁まで考えています。
友人は、「彼は個性的なだけ、彼は芸術家なの!」と言い張るのですが私自身は違った危険な匂いを感じ、ここにこうして専門家の方に判断して頂きたく質問しました。

林: 質問者がおっしゃる通り、反社会性パーソナリティ障害の可能性が濃厚です。その中でも虚言が目立つタイプのようです。

友人は、「彼は個性的なだけ、彼は芸術家なの!」と言い張る

ある1人の人物が、芸術家であり同時に反社会性パーソナリティ障害であることは特に矛盾しません。また、パーソナリティ障害は性格の著しい偏りであるとみなすこともできますので、個性的なだけ という見方も誤りとは言えません。
その一方で、

私自身は違った危険な匂いを感じ

質問者が感じる危険な匂いも正しいでしょう。
しかしそれが

違った危険な匂い

とは必ずしも言えません。反社会性パーソナリティ障害であり危険であることと、「彼は個性的なだけ、彼は芸術家なの!」 は両立するからです。

(2016.9.5.)

05. 9月 2016 by Hayashi
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