【3124】強迫性障害でしょうか、ただの心配性でしょうか
Q: 25歳の女性です。
私は以前より、たとえば家の鍵をちゃんとかけたのか、外出時に忘れ物はないかなど、何度も確認しなければ気がすまない性格です。
出勤したときも、個人に割り当てられている会社のロッカーをきちんと施錠したか不安で、何度も何度も開けたり閉めたり、取っ手の部分をガチャガチャと引っ張って施錠されているか確認を繰り返し、結果ロッカーの鍵を壊してしまったことが何度かあります。
また、外出時には、数メートル歩くごとに鞄をあけ、携帯電話や財布といった貴重品がきちんと中に入っているかを確認しなければ目的地へたどり着けません。
公共交通機関の乗降時や、どこかの建物に出入りしたとき、レストランなどで食事をするときは入店した後鞄をおろすとき・退店時に鞄を持ったときなど、場面ごとに鞄の中身を毎回確認しています。
誰かと至近距離ですれ違ったときや、すれ違いざまぶつかってしまったときなども、「今、何かを盗まれたかもしれない」と思って、自分ではばかげていると思いつつも、鞄の中身を確認しなければ気がすみません。
夜寝る前も、飼っているペットのケージはきちんとしまっているか、翌日の準備はきちんと出来ているのか、アラームはちゃんとセットされているか、貴重品は特定の場所にしまわれているかといった事が気になってしまい、寝ようとベッドに入る→不安になって明かりをつけ確認する→大丈夫と言い聞かせてベッドに入る→やはり不安で起きて確認する…ということを繰り返し、結局最初に寝ようと思ったときから数十分が経過していることも珍しくありません。
仕事の都合で一人でホテルに泊まった日もありましたが、ホテルのオートロックが信用できず、なんどもなんども部屋の鍵がしまっているか確認し、誰かが入ってきて何かを盗まれたらどうしようと考えると不安で眠れず、結局明け方まで半分徹夜状態で翌朝を迎えたこともあります。
幸いにも両親とも健在で今は実家暮らしをしていますが、将来的に(親の他界や仕事の都合などで)一人暮らしをしなければならないことは一社会人として当然であり、そうなると玄関の鍵をしめたか、窓の鍵はしまっているかなどの確認行為のせいで、果たして平穏無事に一人暮らしを続けられるのか今から不安です。
しかしながら、これらの確認行為はあくまでも数分(数回)~数十分で終わらせることができ、ホテルの件では翌日寝不足に悩まされましたが仕事に支障をきたすほどではなく、結果としてこれらの確認行為のせいで日常生活に支障が出たことはありません(冒頭で述べたように、会社のロッカーの鍵を壊したことはありますが…)
確認行為のせいで時間がなくなり会社に遅刻あるいは欠勤する、もしくは何かの約束を反故にするといった重大なことには至っていません。
家族に話しても、ただの心配性だ、自分に自信がないからそういうことになるんだといわれてしまい、確かにもともと自分に自信がない性格なのはその通りなので、言われるとおりただの心配性なのか、それとも強迫性障害(強迫神経症)として医者にかかるべきなのか悩んでおります。
林:
ただの心配性なのか、それとも強迫性障害(強迫神経症)として医者にかかるべきなのか
どちらであるか、微妙なところだと思います。
結局のところこの二つの区別は、「生活に支障があるレベルか否か」ということにつきます。
結果としてこれらの確認行為のせいで日常生活に支障が出たことはありません(冒頭で述べたように、会社のロッカーの鍵を壊したことはありますが…)
とのことですが、鍵を壊したのは一回でなく複数回ですね? するとそれだけでも「日常生活に支障あり」とみることも可能でしょう。
【3122】極度の心配性の夫への適切な対応は?
【3123】私の強迫障害の傾向は、病気といえる範囲でしょうか
もご参照ください。
(2016.1.5.)