【4346】 馬の大群が疾走している足の映像と音、激しい嫌悪感

Q: 十数年前から拝読しております40代前半の女性です。
非常にためになるサイト運営をありがとうございます。

私は保育園に通っているころから現在まで、突然、馬の大群が疾走している足の映像と音が浮かび、同時になんともいえない激しい嫌悪感・恐怖感に襲われることがあります。
一人のとき、誰かといるときに問わず起こりますが、頻度は年に1~2回程度、時間にしてほんの数十秒でおさまるので日常生活に支障はありません。
馬自体が嫌いなわけでもなく(むしろ好き)、映画などで似た場面を見てもこの現象を思い出しさえしません。
しかし、この数十秒間は、走っている馬のお腹から足にかけての筋肉の動きまでリアルに浮かび、大群が疾走している音も大音量で聞こえて、なぜかとても怖いような激しい自己嫌悪のような嫌な気分になります。
ただ、過ぎ去るまでじっと耐えれば確実におさまります。
疲れているときなど、出現の法則性などは思いあたらず、原因もわかりません。
これは精神病と関係があるのでしょうか。

以下は、関係あるのかわかりませんが、参考までの情報です。

私は20代のはじめごろにパニック障害と診断され、パニック発作と不眠症があり、現在もずっと通院・服薬しています。
不眠については服薬すればよく眠れるので問題なく、副作用もありません。
パニック発作に関してもつき合いが長くなるにつれて頻度は減り、起こしたとしても常備している頓服薬を飲む、袋を口にあててゆっくり呼吸するなどの対応である程度のコントロールができ、救急搬送されることもなくなりました。

幼いころ、父が私に覆いかぶさって身体を触られたことがあります。
とてもくすぐったかったので「やめて」と言いましたがやめてはくれず、その場面をたまたま見た伯母(父の姉)が父に「何してるの!」と激怒するとやめてくれたので、父が私に悪いことをしたんだな、と思いました。
しかし、そのことに対して父に怒りを覚えたことはありませんし、体験を苦に思ったり、悩んだこともありません。
ごくまれに思い出し、「こんなこともあったな」程度の認識ですが、一方で、「こんなことがあったのになんで平気なんだろう」とも思います。
上記の馬の現象が先か、この体験が先かは覚えていません。
叔母によると、父は幼少期に井戸に落ちて呼吸が止まり、一時的に脳への酸素供給がなくなったことで知的障害をもつようになったそうです。
父は話し方が朴訥としていて、文字を書くのが苦手でした。
祖母(父の母)は父を溺愛しており、就職の際も父の特性を会社に説明するために同伴するほどでした。
そのためか、私の父というよりは一緒に暮らす「祖母の息子」ととらえており、他人から父の話し方に対して中傷されると、大好きなおばあちゃんの大切な人を守らなきゃ、という気持ちになりました。

 

林:
私は保育園に通っているころから現在まで、突然、馬の大群が疾走している足の映像と音が浮かび、同時になんともいえない激しい嫌悪感・恐怖感に襲われることがあります。

これが何によるものか。「わからない」が最も正しい回答であると思われますが、それでも原因を推定するとすれば、これは質問者の幼少期の父親との出来事、すなわち、

幼いころ、父が私に覆いかぶさって身体を触られたことがあります。

に関係する可能性があります。質問者の記憶はこれだけとのことですが、これに関連する何らかのより深刻な出来事があり、それが、

この数十秒間は、走っている馬のお腹から足にかけての筋肉の動きまでリアルに浮かび、

という象徴的な形で現れている と解釈することができます。

もちろんこれはそう解釈しようとすればできる というレベルの解釈にすぎません。「わからない」が唯一の正しい回答だと思います。

(2021.7.5)

05. 7月 2021 by Hayashi
カテゴリー: 性に関する問題, 精神科Q&A, 虐待