【4322】息子が作業所に行かれなくなったのは薬の副作用でしょうか

Q: 私は36歳の統合失調症の子供を持つ60代の父親です。実は、林先生に精神病薬についてご教示頂きたく、投稿いたしました。宜しくお願い致します。
現在以下の投薬治療をしています。

ロナセン4mg 昼1錠 夜1錠
ジアゼパム5mg 〃  〃
ピペリデン1mg 〃  〃
オランザピン10mg 就寝前
サイレース1mg   〃
レキソタン5mg  緊張時に服用するが、殆ど効果なし。

以上の薬を服用中ですが、1年半ほど前より、B型作業所へ通所していました。作業は、それなりにこなせてはいたようですが、人前では緊張がひどく、文字も手が震えてしまう状態でした。しかも、通う日の朝は、下痢に必ずなってしまうような有様。又、緊張を和らげる薬が、効かずでした。現在は、作業所は休み状態です。今は、読書、散歩、軽い運動を心がけているようです。
親としても、過緊張状態の中、無理させる事は、あってはならないとの思いです。作業所でも「作業はしなくてよいから、たまに寄ってくれればいいですよと。」の言葉も戴いています。折角お言葉を頂く中、最近は、倦怠感が強く起床が思うようにならず、午前中は、横になっている日が多いです。午後になって、漸く、調子が出てくるようです。

そこで、先生にお聞きしたいことは、現在の状態が投薬(上記の薬は2年位、服用中)によって、蓄積されて起きる副作用でしょうか?それとも、他の薬に変更した方が良いのか? 以前ロナセンが、エビリファイに替わった時には、幻聴、幻覚が起こり、ロナセンに戻した経緯があります。
それとも、薬物療法以外の治療法が良いのか?
先生の、ご教示をよろしくお願い致します。

 

林: 現在の状態は、副作用としての要素はほとんどなく、統合失調症の陰性症状の要素が大部分でしょう。

作業所でも「作業はしなくてよいから、たまに寄ってくれればいいですよと。」の言葉も戴いています。

作業所からのこのご示唆に合わせ(このご示唆は統合失調症という病気の現実を十分に把握した適切なものだと思います)、「たまに寄る」ことから始め、徐々に前進することを目指すのが現実的だと思います。

(2021.6.5.)

05. 6月 2021 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A, 統合失調症, 薬の副作用