【4266】父が定年退職してから切れやすくなった

Q: 現在、父(63歳)母(57歳)二人暮らしで、自分は妻、子二人と家を建てて離れた所で住んでいます。悩みは父のことで、母の話だとここ一年くらい精神的に不安定になり俗にいう切れやすくなってきたらしく非常に頭を悩ませているそうです。又夜の夫婦生活が異常なくらい回数が多くなり困っているとの事です。原因としては仕事を定年退職しやる事が無くなり、ポカンと穴が開いた様になってしまった事と長男(私です)が遠くに家まで建ててしまい寂しい思いをしているせいかと思っています。母が病院にいってといってもいきません。元々社交的でなく無口な方で難しい性格であるとは思っていましたが母1人では抑えきれない所まで来ています。近所の人とも今まで名仲良くしていたのが会っても挨拶しなかったりして親戚の人にも気付かれてはじめています。はっきりとした原因か分かりません。どうしたらいいでしょうか?

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林: 60代になって精神変調が目立ってきた。このような場合、最も考えられるのは認知症の発症です。

原因としては仕事を定年退職しやる事が無くなり、ポカンと穴が開いた様になってしまった事と長男(私です)が遠くに家まで建ててしまい寂しい思いをしているせいかと思っています。

このように、ご家族はしばしば心理的な原因によると解釈しがちで、その解釈が正しいことももちろんありますが、この【4266】のケースは認知症の発症の可能性の方が高いと思います。
認知症を扱う病院の受診が第一です。

(2021.3.5.)

05. 3月 2021 by Hayashi
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