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境界型人格障害の人が病院を受診する理由は、自覚症状としては「うつ」「死にたい」が多く、実際に自殺しかけて救急外来に来ることもよくあります。このため、薬物療法としては主として抗うつ薬が処方されることになります。死にたいなどの症状があるのですから、「うつ状態」であることは確かですので、抗うつ薬はある程度の効果はあります。しかし、うつ病とは違う病気ですので、それほど画期的な効果は期待できません。「抗うつ薬を2、3週間飲めば大部分が治る」のはあくまでうつ病の場合で、うつ病以外のうつ状態には鮮やかな効き目はない方がむしろ普通です。
ですから、境界型人格障害の場合には、薬は補助的治療にすぎず、精神療法が中心であると考えるべきでしょう。次から次へと薬を試したり、病院を変えたりするケースがよくありますが、結局は時間の無駄になることが多いようです。特に境界型人格障害の人の場合は自殺を目的にまとめて飲んでしまうことも多いので、医者の側から言うと、あまり効かない薬をたくさん出しても本人のためにならないと考えます。これがうつ病の治療とは根本的に違うところです。
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