【4235】子供の頃に限定した強迫性障害のような行動

Q: 22歳の男性です。こちらのHPを拝見していて、幼い頃の自身の行動に似た症状を抱えた方々がおられることに気づき、気になったため質問させていただきました。なお、現在はそのような行動はしていません。
気になる行動は次の通りです。9歳から11歳のうち、1年から1年半程の間のことだったと記憶しています。

(1) 登下校中、日向と日陰をそれぞれ3の倍数の数ずつ踏まなければモヤモヤし、歩幅を調整するなどして歩く。日向と日陰が同じ歩数である必要は無く、それぞれが3の倍数であれば良い。うまく通り過ぎる事ができなかったからといって戻って踏み直すといったことは無い。また、横断歩道の白い部分だけを踏んで歩くこともしていた。後者に関しては子供によくある遊びの範疇に過ぎないかもしれないが、前者は遊びでは無く本気でやっていた。

(2) ランドセルから何か物が落ちたのではないかと不安になり、友人に頻繁にランドセルの中を確認してもらう。また頻繁に後ろを振り返って落とし物をしていないか確認する。具体的な頻度は覚えていないが、学校を出て10メートルほど進んだ時点で前者の確認をした記憶がある。学校から家まで2キロあったので、流石に10メートル毎ではないと思うが異常な頻度でこれらの確認をしていたという印象を自分で持っている。

こうした行動は子供にはよく見られるものなのでしょうか。それとも何か精神的な問題があったのでしょうか。
なお、(2)に関しては、物をなくすと叱られるという考えがあり、幼い頃は家族に叱られることをとても恐れていたので、恐怖から来る行動だったのかもしれないと自分で考えています。

 

林: このように子供時代などには一過性に強迫性障害にかなり類似した症状が見られることがあります。
しかし、

こうした行動は子供にはよく見られるものなのでしょうか。

よく見られる とまでは言えません。
一方、

それとも何か精神的な問題があったのでしょうか。

これだけで問題があったとは言えません。
けれども、強迫性障害になりやすい素因を持っているとまでは言えます。再発して長引いた場合には精神科受診が必要です。

(2021.2.5.)

05. 2月 2021 by Hayashi
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