【4033】幻聴や幻視が、実際に存在したかどうかは重要でないことが理解できました

Q: 高校生の頃に統合失調症と診断された20代半ば女性です。
タイトルの通りです。 幻聴や幻視が、実際に存在したかどうかは重要ではないということを理解することができました。
私は主治医の先生に、自分が統合失調症ではない/ではなかったという証拠として、幻聴や幻視があったというのは虚言だったということを一番推していました。
しかし、それは論拠にならない、ずれた訴えであったことが分かりました。
実際に幻聴が聞こえていたか。
または実際に、その音や声が存在していたか。
そんなことは些細な問題であったという考えに至りました。
音や物が、脳を通して認識されている以上、機械で厳密に計測してみなければ、実際に音や物が存在しているということを存在することも否定することもできないということです。
実際に悪口や視線や黒い化け物が存在したのかどうか、私がそれを本当に感じていたのかはどうでも良かったのです。
悪口や視線や黒い化け物が存在している、幻聴や幻視がある、と私が訴えたい心情にあったということ、周囲や医者に訴えたということ、それが重要であるということです。
その意味で、私が統合失調症ではない/なかったと訴える根拠は何もなくなることになります。
なんとも言えなくなってしまいました。
これが治療を回避して、健常者の波に隠れて生きているから悪化していることを示すのか、奇跡的に回復傾向にあることを示すのか、そのどちらなのかは今はどうでもいいし、もう誰にもわかってほしくないです。
全て空虚に感じます。
私が知覚する世界には何の根拠もありませんでした。

林:
悪口や視線や黒い化け物が存在している、幻聴や幻視がある、と私が訴えたい心情にあったということ、周囲や医者に訴えたということ、それが重要であるということです。

その通りだと思います。
しかし、このメール全体からは、質問者には統合失調症に特有の思考障害があることが読み取れ、現在、質問者の統合失調症は決して良い状態とは言えません。
そして、

これが治療を回避して、健常者の波に隠れて生きているから悪化していることを示すのか、奇跡的に回復傾向にあることを示すのか、

この記述からは、治療を中断していることが読み取れますので、この【4033】の質問者は現在、それまで安定していた統合失調症が、治療の中断により悪化していると判断できます。

私が知覚する世界には何の根拠もありませんでした。

そんなことはありません。治療を再開してください。

(2020.5.5.)

05. 5月 2020 by Hayashi
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