【4018】幻聴と幻覚と被害妄想について
Q: 22歳女性です。現在実家から月に1度大学病院の精神科に通っています。 通い始めたのは19歳の頃です。
18歳になってすぐに実家を飛び出し、住み込みの仕事をしながら生活していました。
ですが生活や交友関係が上手くいかなくなり心が不安定な時期が続き、市販の風邪薬でODをしたり両膝から足首にかけて生傷が絶えないほど刃物で切り刻む自傷をしていました。
最終的には幻聴と幻覚の症状が出始め、寝てるのか起きてるのか分からないような状態になり親に助けを求め実家に帰りました。
それから数ヶ月は心療内科を探しましたがどこに行っても断られてしまい、何とか枠が空くのを待って今の病院に通いはじめることができました。
現在の症状としては、他人や家の外への恐怖. 閉所での不安. 過眠と不眠を定期的に繰り返す.被害妄想. 発作時の記憶が曖昧になる
発作時には手先の痺れ.呼吸困難.パニック.身体を掻きむしったり爪を剥がしてしまうことがある
セルトラリン50mg.コントミン12.5mgを1日1回、頓服用にアルプラゾラム0.4mgを処方されています。
今の病院に通い始めてから3年が経ちますが、ハッキリと病名を教えて貰ったことがありません。
自分がなんの病気なのかもわからず、このまま薬を飲み続けることが不安です。
私はなんの病気なのでしょうか?
林: わかりません。
残念ながら、症状の記載に具体性がないので、回答は不可能です。
すなわち、
最終的には幻聴と幻覚の症状が出始め、
と書かれていますが、その「幻聴と幻覚」の内容はどのようなものか、また、そもそも質問者のいう「幻聴と幻覚」が、本当に「幻聴と幻覚」にあたるものかどうかもわかりません。
(なお、「幻聴と幻覚」という表現は医学的には間違っています。「幻聴」は「幻覚」に含まれるからです。おそらく質問者は、「実際にはない音声が聞こえる」ことを「幻聴」、「実際にはない物が見える」を「幻覚」と呼んでいるのだと思われますが、「実際にはない物が見える」は「幻視」です。「幻覚」は、五感のどこかに現れる幻を指す言葉ですから、幻聴も幻視も、さらには幻触、幻嗅、幻味なども含みます)
また、
被害妄想.
と書かれていますが、ここでも同様に、その「被害妄想.」の内容はどのようなものか、また、そもそも質問者のいう「被害妄想.」が、本当に「被害妄想.」にあたるものかどうかもわかりません。
他方、
発作時には手先の痺れ.呼吸困難.パニック.身体を掻きむしったり爪を剥がしてしまうことがある
これは具体的な症状の記載ですから回答する場合には貴重な情報になりますが、上記の「幻聴」「幻覚」「被害妄想」は、それと同じかさらに重要な症状と思われるところ、それらについての具体的情報がないのは致命的と言えます。
したがって、質問者の症状については著しく情報が不足していますので、回答は不可能です。
(2020.4.5.)