【3858】妄想が酷いのに薬を処方されていない母について

Q: 私は30代女性です。私の母は10年前、50代で早期退職してから幻覚妄想が出現し、私が精神科に強制入院させ、統合失調症の診断で精神障害者手帳も持っています。退院後一旦は良くなったのですが、知らぬ間に薬を飲まなくなってからどんどん妄想が酷くなってきています。
最近は集団ストーカーの被害に遭っているという妄想をよく話しています。入院した病院へは手帳の関係で月一受診はしていますが、薬を処方されていません。

この10年間で娘の私は結婚出産し、現在は他県に嫁に行ってますので、母のことは同居している兄が一応面倒みてくれてます。といっても兄はほぼ無関心です。
他県在住の娘である私が、母の通院に付き合うのは難しく、なぜ薬が処方されないのかなど主治医に確認もできません。
ただ、確実に酷くなる妄想を語る母からの電話に、症状の悪化を感じています。

私自身も10数年間摂食障害の症状があり、ここ数年ようやく落ち着いてきたので、正直母からの電話や語られる妄想がストレスになっており、自分の精神衛生のためにも何か対策をとらなければと焦ります。
私の嫁ぎ先の家族にも、母の言動で迷惑がかかっているのではないかと心配です。
母のことを含めて全て知っている私の友人からは、「連絡を断ち、縁を切ったほうが良い」と言われています。

また、昨年母に癌が見つかり幸い手術と化学治療で症状が落ち着いていますが、本心では病気の悪化や母の死を祈ってしまいます。

質問ですが、娘としてできることはありますか?(他県で受診に同席できない、兄は頼りならない)。あるいは私自身の心の安定のために連絡を絶って縁を切る方がいいのでしょうか?

 

林: お母様にとって、薬を飲むことが最善であることはあまりに明らかです。

私の母は10年前、50代で早期退職してから幻覚妄想が出現し、私が精神科に強制入院させ、精神障害者手帳も持っています。退院後一旦は良くなったのですが、知らぬ間に薬を飲まなくなってからどんどん妄想が酷くなってきています。

この経過からは、薬で治療する以外にないことは誰が見てもわかると思います。

娘としてできることはありますか?(他県で受診に同席できない、兄は頼りならない)。

それはあなたのやる気の問題です。

あるいは私自身の心の安定のために連絡を絶って縁を切る方がいいのでしょうか?

それはあなたにお母様のことを思う気持ちがどれだけあるかという問題です。

(2019.8.5.)

05. 8月 2019 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A, 統合失調症