【3739】薬漬けと戦う40年の日々
Q: 60代男性です。昭和56年春仕事で悩みカウンセリングを受けるために精神科の門をたたきました。
しかし、日本の精神医療は遅れており、いきなりの薬服用となりました、同年、服用漏れで2回卒倒。
昭和59年、漢方に置き換え失敗で3度目の卒倒。
服用は続きました。
還暦を迎えたころ、医師に、高齢になっても律儀に通ってくるのはあんただけだと厄介払いされる。
やむなく病院を替え同じ薬をもらい現在に至る。
麻薬のように容易に抜け出せない怖い薬を安易に処方する医師に強い憤りを感じる、これはもう傷害罪と言っても過言ではない。
現在64歳、ほぼ40年間、毎日、卒倒の恐怖と戦い、薬漬けと戦う日々が続いております。
林:
日本の精神医療は遅れており、いきなりの薬服用となりました、
いきなりの薬服用となることが、精神医療が遅れているということにはなりません。病気の種類によって、薬による治療開始はしないか、または慎重にしたほうがいい場合もあれば、すぐにでも薬をのんだほうがいい場合もあります。
服用漏れで2回卒倒。
卒倒 という言葉で具体的にどのようなことが発生したかが不明ですが、何らかの重い症状が発生したことは確実と思われますので、この【3739】のケースは薬を服用し続けることが必要な病気であったと考えるほうが妥当でしょう。
還暦を迎えたころ、医師に、高齢になっても律儀に通ってくるのはあんただけだと厄介払いされる。
これは不可解な記載で、どのような事情があったのか不明です。
薬漬けと戦う日々が続いております
「薬漬け」というのは、本来必要のない量の薬を投与することで過剰に鎮静することを指しますから、この一文は「薬漬け」という言葉が誤用されています。
麻薬のように容易に抜け出せない怖い薬を安易に処方する医師に強い憤りを感じる
飲み続けることが必要な薬もありますので、このケースにおいて、「容易に抜け出せない」つまり処方が不適切であるのか、逆に、薬を飲んでいるからこそある程度の安定が得られているのかは不明です。しかしメール全体からみて、この【3739】のケースは薬を飲み続けることが必要な病態であることが推測されますので、おそらく処方は適切であって、質問者の憤りは筋違いであると思われます。
(2018.10.5.)