【3713】受診したらあっというまに重度のADHDと診断され薬を出されました
Q: 20代女性です。
昔から物忘れが激しく、最近酷くなったようで同棲している彼氏に病院に行ったら?と言われ、初めて心療内科に行きました。
ネットで調べた際にADHDという病名が出てきたので、その診断ができる病院を選びました。
初診は血液検査と問診。内容は家族構成、幼少期~学生の頃の話などを聞かれ、3日後に検査をするので、それまでに忘れたり失敗した事をノートに書く、アンケート (イライラすることが多い 当てはまる 少々当てはまる 当てはまらないなどに丸をするようなアンケート)を記入するように指示されました。
2度目は検査と問診でした。検査は言葉の意味を言う、言葉で伝えられた算数をする、同じ図があるか判断して書く、言った数字を追いかけて言う、それを逆にして言う、ひらがなと数字を混ぜたものを並べ替えて言うなど色々な指示を受けて行う検査でした。(約1時間半くらい)
そして、問診の際に重度のADHDだと言われました。
ネットで調べた際には結果までに時間がかかると書いていたので、あまりにもあっという間に診断されびっくりしました。
そして、コンサータを出され1週間後に来てくださいと言われました。
本日コンサータを飲みましたが、まだ1錠で効果は感じられません。
ADHDはこんなに早く診断されるものなのでしょうか?
あと初めての心療内科でしたのでこれが普通なのかも分からないです。
ADHDで誤診などはありえるのでしょうか?(ADHDという診断には納得はしていますが、あまりにも話の進みが早く不安です)
林: メールの記載を見る限りにおいて、ADHDと診断するまでの手順は適切だと思います。この診断手順は
あまりにもあっという間に診断され
とは言えません。十分な時間がかけられています。
ただし、検査以外に、現在の日常生活について、どの程度まで問診がなされているかが不明です(幼少時から学生時代までについてはなされているようですが、現在についてなされたという記載がありません)。もしなされていなければ、コンサータの処方は疑問です。
また、仮になされていたとしても、コンサータの服用を開始するかどうかは、本人(つまり質問者)と十分な相談のうえで決定されるべきです。
ADHDは、確かにコンサータのような薬による治療が必要かつ最善の場合がありますが、そうでない場合も多々あり、また、ADHDという診断そのものが過剰診断(つまり、ADHDと診断できるほどではなく、ADHDの傾向があるいう程度のケースにまでADHDという診断が下されている)である場合も多々あり、不要な診断、不要な処方が問題になっています。特にADHDの薬は、気楽に服用できるほど安全とは言えませんので、本来不要なのに処方されることは大きな問題です。
ADHDの薬、それは治療か商売かもご参照ください。
(2018.8.5.)