【3698】父の体重を減らしたい

Q: 私は20歳の学生です。現在50代の父についての相談です。
父は7年前に精神科にかかり(病名はうつ病と強迫性障害だと聞いています)現在薬剤を飲み症状を和らげています。昔と比べ、引きこもっていることもあり40?ほど太ってしまい、そのことを恥じて家族以外の人目に付くことを嫌っています。自分としては外に出ないことには治療は進まないと思うので、やせて外出をするようになってほしいです。太ってしまった原因としては家の中でしか生活しないことによる運動不足、薬(パキシル、レクサプロ、アモキサン、リスパダール、リフレックス他数種類)を使っている副作用が考えられます。自分でもダイエットの手伝いくらいならできるのではないかと思い、家の中でも筋トレしようと言ってはいるのですが、今のところやっていないです。薬剤の種類を減らすということも考え相談していますが、減らして辛くなってしまうのではないかと心配です。

 

林: 確かに体重増加が副作用ということは考えられると思います。しかし質問者も言っておられるように、

薬剤の種類を減らすということも考え相談していますが、減らして辛くなってしまうのではないかと心配です。

その心配も確かにあります。このケースに限らず、薬には常に効果というメリットと副作用というデメリットがありますから、副作用があるというだけの理由で減らすのは不適切です。
ではこのケースではどうかということになりますと、そもそも薬を飲むようになった症状もその後の経過も不明ですので、薬のメリットとデメリットのどちらが大きいかは判定不能です。また、少なくとも4種類の抗うつ薬が同時に処方されているのは一般論からいえば不適切ですが、これも症状と経過が不明ですので判定不能です。薬の処方についての一般論はあくまで一般論であり、ケースによっては一般論が通用しないことは多々あります。ただし、もし最初から4種類以上の抗うつ薬が処方されていたとすればそれは明らかに不適切です。
いずれにせよ、薬を飲むようになったそもそもの原因としての症状と、その後の経過についての情報がなければ、いま飲んでいる薬をどのようにするのが適切であるかを判断することは不可能です。

(2018.7.5.)

05. 7月 2018 by Hayashi
カテゴリー: うつ病, 強迫性障害, 精神科Q&A, 薬の副作用