【3490】早口であるというだけで双極性障害と診断された
Q: 50代女性です。 私は精神科を受診した初診時、「家族に精神病者がいるか?麻薬はやったことがあるか?」などあまりにも下らない質問をされましたが、 「家族に誰1人と精神病者はおりませんし、麻薬は見た事もありません!」ときっぱりと答えましたが初診数分で「あんた早口だね!」と言われ早口だけで双極性障害にされました。
双極性障害の特徴である、
・自分を神のように偉いと思う。→私は短大卒で学力コンプレックスの塊で自分を偉いなどめっそうもない
・テキパキとほとんど寝ないで活動的にやってしまう。→家でじっとしているのが好きです
・お金も無いのに多額の買い物、ギャンブルなどをしてしまい後で後悔する。
→私は小さい頃から今まで貯金が趣味で恐ろしい節約家で先の先まで考えて大金を持っていますが使えません
・他人にちょっとしたことで文句を言う。→争いごとが嫌いなだけでなく他人に嫌な事をされても気が小さくて言えません。
・性に奔放→、主人とさえ10年間全くありません。SEXはどちらかと言えば嫌いです。
・派手な服装を好む→私は紀子さまみたいなお嬢様な清楚な服装ばかりです・・・・
など今まで色々なサイトで見た双極性障害の特徴が家族から見ても全く1つも無いのに初診数分で双極性障害にされてしまった事があまりにもおかしく思っております。
特に双極性障害の特徴であるお金を後先考えずに遣う・・・というのは50年間生きて来て借金など友達に貸すことも借りる事も無く、1円1円小さい頃から小遣い帳を付けて20代で数百万貯め、バブル時代の人間ですので世の中が浮かれている時でさえ堅実につつましやかに貯蓄をしながら生きてきました。
双極性障害の誤診も多いのでしょうか・・・・? 早口だけで数分で決められてはたまったもんじゃないです。
医師が私を双極性と判断したのは早口と娘が持ってきたピンクのパジャマを着ていたからハイになっているとカルテに書かれてもう友人と下らなすぎて笑ってしまいました。この医師は私に会いもしていない昨年から私に双極性の特徴の易怒性、多弁、易怒性を認めたなど出鱈目な記載をして自分への診断を正当化したり、とても悪意ある医師でした。(カルテのあちこちに看護士が易怒性無と書いているのにです)そもそも嫌な事もされても怒れない人間なのに易怒性など家族も思いもしていないので言っていないのです。
そもそも初診時も大人しく椅子に両手は膝にして座っていたのは大学生の娘も横で見ていたのに多動とはいい加減にもほどがあります。
そして体重30キロの私にCP換算数千もの何種類もの統合失調症の薬・不眠症でも無いのに睡眠薬・便秘でも無いのに精神薬は便秘になりやすいからと初めから下剤までをしかも例えばリントン1日通常2gからを1日18gなどどれもどれもオーバー量を飲ませ悪性症候群で殺されかけました・・・・・
林: おそらく質問者は双極性障害だと思います。(または、統合失調症かもしれません)
もちろん、このメールに書かれている通りであれば、双極性障害と診断する理由はありません。しかしながら、双極性障害の躁状態の人は、自分が躁状態であることを認めないことが大部分ですから、客観的事実がこのメールに書かれている通りであると抵抗なく認めることはできません。
もちろん、逆にこのメールに書かれている通りでないと断定する理由もありません。
そうしますと、「双極性障害か、そうでないか、どちらかわからない」が正しい答であると思われるかもしれません。厳密にはその通りです。
それでもこの【3490】のケースが「おそらく双極性障害」と推定する理由は、ひとつには、このメールには受診に至った経緯が全く書かれていないからです。
いったんこのケースを離れて一般論として考えてみますと、質問文を書く場合、受診後のことだけを書くというのは非常に不自然です。そもそも受診に至った経緯があるからこそ受診されているわけで、診断のためにはその経緯が重要であることは言うまでもありません。つまりこの質問者は何かを隠している疑いが濃厚です。
そして、統合失調症や双極性障害等の一部の方は、自らの重い症状や問題行動のことは話さず、自分の病気でないと思われる部分を強調して話すことがしばしばあります。
以上が一般論で、そして、一般に、そういう人々の話し方、話す内容にはかなり共通した特徴があります。
この【3490】のメールの内容はまさにその特徴に一致しています。
したがって、この【3490】のケースは「おそらく双極性障害」という冒頭の回答が導かれます。
但し、具体的な症状が不明なので、双極性障害以外に統合失調症の可能性も十分にあります。過去に統合失調症の薬を大量に投与されていたという記載はむしろそれを支持するものです。(先に述べたとおり、受診に至った経緯が重要であり、過去にこのような治療歴があることは当然ながら非常に重要です。)
なお、このメールに書かれている「双極性障害の特徴」がなかったとしても、双極性障害の診断を否定する根拠にはなりません。双極性障害に限らずどんな病気でも、ある一人の患者さんをみたとき、その人にその病気の特徴のすべてが現れるというものではないからです。そして、「自分にはこういう症状がないから、この病気ではない」と主張するのは、病識のないケースに共通する訴えの一つです。
(2017.8.5.)