【2685】統合失調症の主人を治療するための正しい対処とは
Q: 主人は29歳で、元から霊感が強い…方で、私が主人と出会い初めて話した会話も(7年前)、宇宙や気功などの話でした。私は、信じてなくはない…のですが、幽霊も見た事がないし、見えないモノからの声を聞いたこともないので、そういうスピリチュアルな世界がよっぽど好き人なんだな…と思っていました。その頃は、仕事もできたし、社会とのバランスもとれていました。その頃から、幻聴や幻覚、妄想なども1ヶ月に1.2度ですが、神様からの声…祖父祖母からの声…テレパシーなどを聞く事がある…と言ったり、一つ目の人に会ったなどということがありましたが、社会とバランスもとれてるし、と気にかけてはいませんでした。
ですが、1ヶ月ほど前から突然、幻覚、幻聴、幻臭、妄想といった症状がひどくなり、自分は天皇の子孫だ…○○がこの家を盗聴している…といって、幻聴と大声で会話したり、夜外を徘徊して家に帰らず、コンビニに座りこんだり、タバコを食べたり…四六時中目が離せない状況になったため、精神保健福祉センターに相談し、主人の母(以後義母)に相談し、義母に手伝いに来てもらい、相談した結果、主人の実家に連れて帰り、地元で治療を始めようということになりました。
その後実家で、義母が信仰する宗教を辞める変わりに病院に行くという約束を機に、精神科を受診し、診断結果は統合失調症でしたが、MRIや血液検査を拒み、”その可能性が高い…としか言えない”という結果でした。その後もその宗教の仏壇を捨てたり、叔父の持ち物は危険だ!と叔父の持ち物を捨てたり…かと思えばあれは演技だったのか?とも思えるくらい状態のいい日があったり…などを繰り返し、1ヶ月がすぎました。
先程の義母の宗教とは別に、主人の地元に昔から根付く結構大きな宗教に主人が昔お世話になっていたこともあり、そこの先生のいうことなら素直に聞くし従う事もあり、その先生の勧めで、入院まではせずとも、治療をしながらその宗教の3ヶ月住み込みで勉強できるモノに入り、様子をみたらどうか…と言われ、主人はそれを望んでいて、家族4人(夫、私、子供2人)で入らなければいけない…自分は私の付き添いでいくだけだ…と言ってききません。とりあえず様子をみて、今後の対処も考えたかったので、今月いっぱい色々と考えたのですが、その勉強に入れば、親元を離れてしまうし、治療への説得も薄まる…子供達をその宗教の学校に行かせなければいけなくなるのは私はさけたい…金銭的にもムリがあり実際入ることは困難…などの理由から、私はその宗教にお世話になることはやめ、入院して治療に専念させたいと思っています。 ですが、以前処方された薬も、よけいに頭がおかしくなる(友人へのうつ病の処方ミスを見たことがあるため)と言って飲もうとはしないし、入院はもってのほか!といって、その宗教には治療の祈りがある、以前の骨折もそれで足を切断せずにすんだ、今回も良くなる!と言って治療を拒んでいます。先日、やっとMRIは受けるという約束をして、その宗教が運営する病院を受診し、明日MRIなのですが、、 まず、主人をとりまく家族の状況的に…義母はこの1ヶ月私達を食べさせてくれたおかげで、お金も底をつきかけています。この病気の症状がはっきりでだした1ヶ月前から、私は休職していて、金銭的余裕もなく、かといって、主人の地元も保育園がいっぱいで次男を主人と残し、働きに行く事もできないので、主人の地元に帰る前にもともと住んでいた場所なら、登園させていた保育園にすぐ行けるので、治療費などを工面するためにも、私と子供と3人でいったん家に帰り、主人の治療は母に任せようと思っているのですが、主人が治療を拒むなら、私達に帰って来てほしかったら、治療を始めて!とお願いするか、もしくはそんな事を言ってはいけないのか…そもそも、不安定な主人を残して帰る事はいけない事なのか…教えていただければ幸いです。
林:
その先生の勧めで、入院まではせずとも、治療をしながらその宗教の3ヶ月住み込みで勉強できるモノに入り、様子をみたらどうか…と言われ、
この文章、最も重要な点が曖昧で不明です。すなわち、この先生のおっしゃる「治療」とはどのようなものを指しているのでしょうか。
病識のない統合失調症の人に治療を始めていただくのは非常に難しい場合も多々ありますので、時には、【0427】殺人を依頼されました。引き受けると答えました。 のような技も必要になります。
この【2685】のケース、精神科での治療を受けることに納得していただくこととのセットとして、宗教を活用するということであれば、便法として受け入れることは考えられますが、上記の通り、その先生のおっしゃる「治療」が何か不明ですので、賛成も反対もしかねます。
しかし、
以前処方された薬も、よけいに頭がおかしくなる(友人へのうつ病の処方ミスを見たことがあるため)と言って飲もうとはしないし、入院はもってのほか!といって、その宗教には治療の祈りがある、
と書かれているところを見ると、その「治療」とは精神科以外の治療のようにも読めますが、さらにその後に、
その宗教が運営する病院を受診し、
と書かれているところを見ると、やはり精神科の治療を指しているのか、それともその「病院」もまた、医学とはかけ離れた治療をしている所なのか、結局このメールからは判断できません。
主人が治療を拒むなら、私達に帰って来てほしかったら、治療を始めて!とお願いするか、もしくはそんな事を言ってはいけないのか
はっきりしているのは、精神科で治療を受ける以外に方法はないということです。それ以外の方法をとっている限り、希望はありません。
(2014.6.5.)