【4850】子供の頃天気を操る超能力があったのですが統合失調症でしょうか

Q: 24歳の男性です。
9歳から14歳くらいまで天気が思ったとおりになる超能力がありました。
学校のある雨の日、私が晴れろと念じたら学校の周りだけくっきりと境目があるように晴れさせたり出来ていました。嫌なマラソン大会を4週連続で雨を降らせて延期させ大会自体を中止にしたこともありました。

ということを当時は本気で信じていましたし、今も「なんか良く分からんけど普通にそういうのできてたよなぁ」と思うくらいには信じてます。ちなみに、個人の感覚としては超能力の消失は突如消えたとかではなくいつの間にかという感じでした。

これはただの子どもの空想でしょうか?統合失調症の前駆症状かなにかでしょうか?

 

林: 自分には超能力がある、あるいは超能力があった、なぜなら自分が念じたことが実際に起きたことがあるのだから と主張される場合、その「自分が念じたことが実際に起きたことがある」ときと、「実際には起きなかった」ときの回数の比較が必要です。大部分の場合は、「実際に起きた」ことだけを強調し、あるいは、それだけを本人がよく覚えており、「実際には起きなかった」ことがたくさんあるのにそれに言及されないというのが一般的です。そうであれば「実際に起きた」のは単なる偶然であることは明白です。
この【4850】においても、自分が念じたことが実際に起きたことがあったこと自体は事実かもしれませんが、起きなかった時がどれだけあるかについての情報がありませんので、「子供の頃天気を操る超能力があった」かどうかはわかりません。もちろんあった可能性を排除することはできませんが、なかったと推定するほうが合理的でしょう。

(2024.7.5.)

05. 7月 2024 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A