【4676】主治医の逝去についての患者への告知
Q: 30代男性です。いつも林先生のWebサイト拝見しております。
てんかん・記憶障害でここ15年ほど、鬱で10年ほど通院しております。
3年ほど前からメンタルクリニックの主治医がしばらく療養中ということで代診の医師に診察してもらうようになり、いつの間にかその代診の医師が主治医になっていました。
ふと疑問に思い前者の医師の名前で検索をかけてみたところ、病院のWebサイト内の人事に関するPDFファイルの逝去欄にその名前を見つけました。
医師が亡くなったことを直接的に伝えず、主治医の交代という形で対処するのは病院では一般的なことなのでしょうか? それとも精神的に弱っている患者の多いメンタルクリニック特有の対処法なのでしょうか?
人様の生き死にのことなのであまり直接は聞けないものの、気になっています。
お教え頂けると助かります。
林:
医師が亡くなったことを直接的に伝えず、主治医の交代という形で対処するのは病院では一般的なことなのでしょうか?
一般的とは言えません。しかし特別に例外的な対処とも言えません。
それとも精神的に弱っている患者の多いメンタルクリニック特有の対処法なのでしょうか?
メンタルクリニック特有とは言えません。しかし他の診療科に比べると、メンタルクリニックではそのような対処が取られることは相対的には多いと言えるかもしれません。事実を伝えることよりも、患者さんの病状の安定のほうを重視することが、精神科では他の診療科より相対的には多いからです。あくまで「相対的には」という範囲にとどまりますが。
(2023.6.5.)