【4522】思考の真偽がわからなくなってきました(【4245】のその後)

Q: こんにちは。お久しぶりです。 【4245】3年前に気分循環症と診断されました。最近、自分の思考が漏れているような気がしてなりません。の10代女性です。
あの後、林先生のご返信に背中を押され、前(中学時)に通っていたのとは別の医院にかかりました。
診察のみ(処方は無し)で、初回の採血も(恥ずかしながら恐怖で拒否してしまい)行えないまま数回通い、予約を2、3回バックレてしまったため、また取ったところでバックレるのだろうと予約を取り直しづらく、また、後述する理由により本当はかかる必要はなく、ただ勝手に苦しいなーと思っているだけではないのか?病気ではなかったのでは?と考え、またそのように伝えたところ必要無いと感じれば来なくても大丈夫と主治医に言われたため(予約を連絡もなしにバックレたことに怒っていたのかもしれません)、それから1年近く通院はしていない状況です。
その後、お話したような考えが伝わっているのではという不安は頻度と強さこそ下がりましたが思い出したかのように出てくるときがあります。
ですが無事アルバイトに就き、無断欠勤もなく、働きだしてからもうすぐ1年になります。店舗が今年規模を拡大しかなり忙しくまた時間もどんどん増えていくため、今はやめると言い出 すのも面倒だし、できるなら働かずお金は欲しいけど無理だから働いている状況です。

今回の相談内容は、前回の相談内容と全く関係のないことですので、前回送った事を書くかどうかも迷いましたが、林先生のおかげで別のクリニックに行ってみる決断を下せたことをお伝えしたく名乗らせていただきました。その節は大変お世話になりました。ありがとうございました。

さて、今回メールを申し上げた理由としては、自分の感情が本当かどうかわからなくなったことについてです。
例えば私が死のうと思った時や死にそうなほど辛い時、私は結果自殺しないこと、死なないことを過去の経験から理解しているので、それは嘘になります。
死にたいほど辛い、というよりはとても辛い、になるわけですし、そもそもその辛いも理由もなく辛いことがほとんどなわけですので、本当に辛いのかももはや分からなくなるわけです。
行動が伴わなければ全ては嘘になるので、行動のできない自分は嘘つきなわけです。
バイトを辞めたいけれど辞めないのだから本当は辞めたくないのだ、死にたいと言うけど死なないのだから大丈夫だ、バイト前・中だけ横になりたいぐらい体調が悪いけど休憩したり帰れ
ばすぐ治るのだから仮病だ、とかのように。
ですが、他人が辛いとか辞めたいとか死にたいとか言うのならそれは全て本当になります。なぜならその他人の過去を知らないからです。それに、今回は本当かもしれない。深刻さの程度
は他人から見ればわからない。と。
ですが自分のことですから、自分で程度がわかります。死にそうにないことも、辞めそうにないことも。
全ては自分で判断しているのですから、その結果嘘つきになっているわけです。
つまり私の最初に思う考えは全て嘘になるわけですが、嘘ならばなぜそう考えるのか、なぜ嘘を吐くのか、という疑問が残ります。
私としては目的のため、目の前の苦痛から逃れるためだとか、構ってもらうためだとか、そういうためにそう考えているのだ、また自分のプライドが異常に高いためと考えますが、林先生はどうお考えになられたでしょうか?
本当かどうかわからなくなっているのも本当ではない気がしますが、それを考えようとすると難しいからか、それとも本当ではないかもしれないという思考自体が本当ではなく、最初の思考が本当であるかもしれないという思考が発生するからか、何も思いつかなくなってしまうので、またしても長く読みづらい乱れた文章ではございますが、よろしければご意見をお聞かせ下さい。

 

林: その後の経過をご報告いただきありがとうございました。

今回の相談内容は、前回の相談内容と全く関係のないことですので、

ご自身としてはそのように感じておられるのかもしれませんが、実際は大いに関係があります。

自分の感情が本当かどうかわからなくなった

これをテーマとする、今回のメールの内容は、統合失調症に特有の思考として十分に矛盾のないものです。今回のメールの内容のみですと、このように「矛盾のないもの」というある意味消極的な表現しかできませんが、前回の【4245】とあわせると、やはり質問者は統合失調症で、今回の「自分の感情が本当かどうかわからなくなった」という体験は、統合失調症の症状だと思います。精神科への通院を再開してください。

(2022.7.5.)

その後の経過(2022.10.5.)

05. 7月 2022 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A, 統合失調症 タグ: , |