【4537】長年の酷い飲酒癖がやめられました
Q: 40代男性です。
18歳から本気で飲酒を始め、アルコールに強かったこともあり、ウォッカやジン、ラム、テキーラなどハードリカーばかりを毎日毎日飲み続けていました。仕事が忙しく睡眠時間が短くなろうが、必ず毎日何かしらお酒を飲んでいました。それでも、30代半ばくらいまでは特に酩酊することや記憶をなくすこともなく「自分はお酒に強い。アルコールが体に合っている」と思っていました。しかし、30代半ばを過ぎると目に見えた症状はないものの、血液検査で肝機能が引っかかるようになりました。しかし、それでも飲酒を続け血液検査も原因は分からないものの、数値が正常になったりオーバーしたりを繰り返していました。
そんな中、ここ数年「お酒に飽きたな」と思うようになりました。単純に「お酒が美味しい!」 と思えていた気がした10数年前の感覚が、もう何年か味わっていない気がし始めていたのです。にも関わらず40代になっても、焼酎を約二日間で一升飲むことは当たり前で、それも毎日続けていました。肝臓の数値も良くなることは減ってきて、ガンマも500-700をマークしてしまう時もあり、悪化する一方でした。ただ実感する肉体的症状はありませんでしたので、飲酒は続けてしまっていました。
ですが、そんなある日朝。前日にもいつも通り飲酒し、特に二日酔いでもなかったのですが、コーヒーを淹れながら「もうお酒やめてみようかな?」とキッチンに置いてあった焼酎のパックを見ながら思いました。なぜ突然にこう思ったか分かりませんが、この日から僕の飲酒生活は完全にストップしました。その日から3ヵ月間、なんの苦労もなく1滴もお酒を口にしていません。むしろ30年近く浴びるようにお酒を飲んできた自分がお酒をやめられたことに喜びを感じています。コロナ禍の状況で酒席の誘いも減りましたが、知人にお酒好きが非常に多いこともあり、自粛ルールの下での食事会の誘いを受けますが、他の方々が飲酒していても僕はノンアルコールで何の苦痛もなく楽しく過ごせています。酒席が楽しいという思いは特段、今も変わりません。食事自体を普通に楽しめています。また断酒後、わずか1ヵ月で行った血液検査でも全てが正常値に好転していて医師と共に驚きました。またずっと原因が分からなかった脈拍が安静時でも常に人より高めな100前後と頻脈気味だったのですが、現在は60前後安定しております。
断酒してまだ3ヵ月ですが、このまま続けられる限り続けていこうと思っております。ただどこかで「お酒を飲む機会(祝い事、お酒好きな目上の方々からの飲み会の誘い)」があれば、多少飲んでも良いのかなと思う自分もいますが、如何でしょうか?外で多量に飲酒してきても、家に帰ってきても、さらに飲酒していた僕ですが、今では自分で飲みたいという願望は一切ありませんし、「我慢をしているという感覚」もありません。しかし、ここまでスムーズにやめられたお酒を、ほんのちょっと誘いで飲むことも元の飲酒スタイルに戻ってしまう危険性を伴うものでしょうか?アドバイスを頂戴できればと助かります。
林: このような形で急に断酒できるという事例は多くはありませんが、節酒でなく断酒の方が実は容易(相対的に容易ということです。節酒を続けることに比べれば容易ということで、決して「容易」ではありませんが)であることを示す実例であるということができるでしょう。
ここまでスムーズにやめられたお酒を、ほんのちょっと誘いで飲むことも元の飲酒スタイルに戻ってしまう危険性を伴うものでしょうか?
その危険性は十分以上にあります。完全断酒を続けることをお勧めします。
(2022.8.5.)