【4427】子供の頃、統合失調症だったかもしれません

Q: 20代の女、学生です。
中学生の頃にクラスでイジメにあっていました。
陰湿なイジメと先生の隠蔽で人間不信となり、不登校という形で自宅で勉強するようになりました。
自宅では、常に見張られていました。
家族が部屋に勝手に入って隠しカメラや盗聴器を仕掛けている。
近所の人に家の前で笑われている。
クラスメイトにトイレの窓から覗かれている。
と、本気で思っていました。

今では、
家族が用意してくれたモノに毒が仕込まれている。
風呂場の窓から誰かが覗いている。
スマホやパソコンのカメラから盗撮されている。
SNSのアカウントを見張られている。
と、不安の内容が変化しています。

昔に比べればマシになったように感じるのですが、
今からでも受診した方が良いのでしょうか?

 

林: はい、受診してください。
中学生のときの症状も、今の症状も、被害妄想という意味では同種の症状です。そしてこのように「見張られている」「盗聴、盗撮されている」というのは、統合失調症に非常によく見られる被害妄想です。
質問者は、今は被害妄想に対して比較的冷静に考えることができているようですが、悪化すると確信が強まり(つまり、妄想ではなく事実であると確信するようになり)、そうなるとご自分が病気かもしれないとは決して思わなくなり、受診そのものを拒否するという状態になり、さらに悪化の一途をたどることになります。
精神科を受診してください。

(2021.12.5.)

05. 12月 2021 by Hayashi
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