【4391】精神科で医師とカウンセラーの間で情報共有がされていないのですが、私にとって本当に良い薬が処方されているのでしょうか?

Q: 20代女性です。18歳頃から精神科に通っており、通院したりやめたりを繰り返しており、20代後半となった今、このままではいけないと思い4ヶ月前からまた精神科にしっかりと通うことにしました。

そこで質問させていただきたいのですが
今、通っている病院は心理士とカウンセリングを受けてから医師の診察を受ける。という流れになっています。カウンセリングは30分で、そこで私は毎回過去に虐待を受けていた事や今の両親との関係や、自傷行為をしてしまうこと、衝動的にODをしてしまうこと。本当に治したい一心で、過去なら黙っていたであろうことも話しています。

私はカウンセリングの内容を診察前に医師に共有されているのだと思っていたのですが、先日カウンセラーに聞いてみたところ「これは診察とはまた別なので共有はしていない」と言われました。正直涙を流しながら話したあとの診察だとどうも自分の調子をまた話す気になれず、適当な感じの悪い患者だと医師からは思われているはずです。服薬している薬も4ヶ月前から変わっていません。

でも思うんです、これだと私に合う本当の薬が出されているのか、本当の診断名なのかと疑問に思うのです。カウンセラーは共有して欲しいと思うのならそれは可能です、とおっしゃってくれましたが。

過去に通っていた病院のいくつかは、診察時間が割と長めで医師と会話をしっかりするタイプの病院が多く、処方にも疑うことはありませんでしたが、今回のタイプは初めてでちょっとわかりません。私にとって本当に良い薬が処方されているのでしょうか?

 

林: 一人の患者さんに対して、主治医とカウンセラーの二人が治療にかかわっているとき、その二人は患者情報を共有する場合もしない場合もあります。どちらにするかは患者さん本人の意向を優先することになりますが、私は共有するほうが望ましいと思います。理由はまさにこの【4391】の質問者が危惧されている通りで、互いの情報に(医師とカウンセラーの互いの情報に)格差があることによって適切な治療がなされないおそれがあるからです。そうであっても患者さんご本人がどちらか一方にだけ伝えたい情報がということもありますので、そのような場合は、治療上の問題があることは理解したうえで、情報を共有しないことが適切ということになるでしょう。
この【4391】のケースは、ご本人が医師とカウンセラーの情報共有を求めておられるわけですから、当然に共有すべきです。また、このメールの内容からみて、質問者がカウンセラーに話した内容が医師に共有されていなければ適切な治療ができるとは到底思えません。

私にとって本当に良い薬が処方されているのでしょうか?

そのご心配はもっともで、それがなされていない可能性が高いと思います。

カウンセラーは共有して欲しいと思うのならそれは可能です、とおっしゃってくれましたが。

ぜひ共有して欲しいとお伝えすることをお勧めします。
というより、カウンセラーも医師も、治療開始の時点で、情報共有についての質問者自身のお考えを尋ねるべきであったと私は思います。

(2021.10.5.)

05. 10月 2021 by Hayashi
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