【4023】医師の不用意な言葉のせいで、家族の仲が散々になった

Q: 数年前のことですが、いまも納得できない気持ちがあり、質問させていただきます。
当時、姉(30代)が精神疾患を患い通院に付き添っていました。
診察に家族も入るのを姉が拒んだ為、主治医とゆっくり話す機会もなく、本人もあまり診察内容を話そうとしないので病状や治療内容、今後の見通しを知りたいと病院にかかり始めて1ヶ月後、姉に黙って母がこっそりと病院に電話したことがあります。主治医に病院に来て欲しいと言われて来院すると、患者との信頼関係の為本人の許可なくやすやすと話せないと言われました。
それは色々と不満に思いましたがまだ理解できます。
しかしこの主治医、のちの診察で姉に上記の内容を話していたのです。秘密は守っているから安心してねというふうに。そのせいで姉が怒り狂い家族を信用できないと言い当時家の中が散々になりました。
今現在、姉は減薬、休薬を終え通院不要とのお墨付きを貰い特にこれといった精神症状もなく過ごしています。姉は当時のことを覚えてないと言い、しこりもない様子で普通に家族みんな仲もいいです。しかし大変だったあの頃を思い出すたび、主治医が姉にわざわざ母から連絡がきたことを話す必要はあったのかと疑問に思うのです。
こういうことって精神科ではよくあるのでしょうか。

 

林: よくあることではありません。というより、あり得ないことであり、質問者が今でも疑問に思っておられるのは当然だと思います。

ただしこのメールの内容からは読み取れない部分があり、それによってはこの医師のとった言動についての評価は微妙に変わります。すなわち、「この主治医、のちの診察で姉に上記の内容を話していた」という記載が、診察のどのような場面で、どの程度まで(「上記の内容」をどの程度まで。つまり、たとえば、「家族からこっそり電話があったが何も答えなかった」と話したのか、「家族と話す機会があったが何も説明しなかった」と話したのか、など)話したのか、具体的なことが不明ですので、事実がどうであったかによって評価は微妙に変わります。

(2020.4.5.)

05. 4月 2020 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A