【3649】脳内に分泌する化学物質の操作による人間の改善

Q: 20歳男性です。

少し知りたいこと、気になったことがあったので、聞いて頂けたらなと思います。

アルギニン→成長ホルモン、やる気向上
Lチロシン→アドレナリンの分泌→脳の活性化、やる気、判断力などの向上
フェニルアラニン→アドレナリンの分泌の手助け
トリプトファン→セロトニンの分泌→冷静さの向上、アドレナリンの過剰分泌を抑
制、脳を落ち着ける、(脳の興奮状態の抑制)

調べたところだいたいこのような感じで記してありました。

この4つの成分の摂取で、健康的な脳が作れると仮定したとして、本当に合ってたらこれってみんなが摂取したら、ほぼ全員が「そこそこデキルヤツ」になるのでは?

やる気とか冴えによって社会的な地位が決まるなら…
つまり幼少から十分な量を脳に満たしておけば、テストとか勉強、スポーツに対するやる気の向上+冴え、判断力が向上して成績優秀な子供達が出来上がるのでは?

過剰な摂取は寿命を多少縮める原因になるとは言えると思います。

でも、勉強できない子、スポーツできない子はクラスからあぶれたり、親に怒られ
たりで発生したストレスでも寿命が縮まるし学生の時にできなかったリバウンドで、将来がハードな職業になって、また寿命が縮むもしれない。

そう考えると、適度な量を幼少から常に満たしておけば、将来自分の出来の悪さを責めることも、咎められることもないのではないかと思いました。

真実を教えて下さい。お願いします。

 

林: 脳内に分泌する化学物質の操作によって、人間を改善できるのではないか、その場合、メリットとデメリットはどのようなものか。【3649】の質問の根底にあるテーマは、非常に深いものと言えます。
けれども、

アルギニン→成長ホルモン、やる気向上
Lチロシン→アドレナリンの分泌→脳の活性化、やる気、判断力などの向上
フェニルアラニン→アドレナリンの分泌の手助け
トリプトファン→セロトニンの分泌→冷静さの向上、アドレナリンの過剰分泌を抑
制、脳を落ち着ける、(脳の興奮状態の抑制)

これは典型的なエセ科学です。この記載には多少の科学的根拠はあるにせよ、このように単純化するのはナンセンスです。

調べたところだいたいこのような感じで記してありました。

いい加減な資料を調べられたか、あるいは資料そのものは正確でも、質問者が浅薄な解釈をしたのだと思います。

(2018.4.5.)

05. 4月 2018 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A