【3016】60歳で妄想が出た母、何かショックなことがあったのでしょうか

Q: 私は20代女性です。 60歳の母の様子がおかしいということで実家に帰っていました。 母の症状は、・ひとりでぶつぶつ、仕事のこと、家族のことを話しながら誰かと会話している。ニヤニヤしている。(頭の中で考えていることを声で出しているのかな?と感じます。)・ひとりで暗い部屋にじっとしていることが多い・足をバタバタさせながら笑いながら走る・電話の声が暗く、少しおびえている・家事ができなくなった。少し家事をしたらすぐに座っての繰り返しでとても時間がかかる(洗ったつもりのお皿がいつも汚れている。)・車の運転中家や人に接触して2回事故を起こす・通帳をなくす・目の前鍵があるのに鍵がないといって予備の鍵をつくる・ギョウザを作るときに、大量の油を使い、油がはねたら、その中に水を入れようとする(普通では考えられない)・ゴム手袋に指を入れたり伸ばしたりして子供のように笑う・昔の嫌な出来事について怒ったり、昔、ネコを飼ってダメと言ってごめんね。と急にあやまったりする ただ、ひとりで話している時に何を話しているの?と聞くとふっとわれに返ったように何も話してないよと回答してきます。 母の自覚症状は、頭が痛いことや、舌がひりひりするということのみです。その薬をもらっていました。 にやにやしていることなどを私が医師に伝えたら、その症状を把握してなかったため薬が合っていなかったので妄想を消す薬に変えるということでした。 MRIの結果は、痴呆症や脳の外傷がないため、精神的なものだろうとのことでした。 また、最初飲んでいた薬が強すぎて眠気を事故を起こしたのだろうとのことでした。 精神的なものとだけ判断された場合、この先どうしていいか分かりません。 60歳でこのような症状になることは少ないと聞かされていますが、何か大きなショックがあって人格を変えようとしているのでしょうか? 母が母でなくなっていくようで、どうしてよいかわからずにいます。 何か、該当する病名や事例はありますでしょうか? よろしくおねがいいたします。

 
林:

 60歳でこのような症状になることは少ないと聞かされていますが、何か大きなショックがあって人格を変えようとしているのでしょうか?

違います。統合失調症の可能性が最も高いです。60歳で発症するケースは多くありませんが、あり得ることです。
但し、認知症など、器質性精神病も考えられます。

MRIの結果は、痴呆症や脳の外傷がないため、精神的なものだろうとのことでした。

MRIに異常がないというだけで、認知症(痴呆症)でないということにはなりません。
いずれにせよ、

妄想を消す薬に変えるということでした。

とのこと、症状は改善に向かうことが期待できます。

(2015.8.5.)

05. 8月 2015 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A, 統合失調症, 認知症 タグ: , |