【2496】もう一人の自分が、表面化するまでになりました

Q: 林先生はじめまして。15歳、中学三年生の女です。これまで、自分の中にもう一人の思考がありました。もう一人の自分がいたんです。その自分は、強気で、強引で、活発で、私を応援し、また否定もする存在でした。ですが最近、思考だけでは収まらず、表面にも出てくるようになってしまいました。 私は顔がとても不細工です。昔から自分の顔が嫌でした。それでも、自分を出来るだけ良いものに保てるように、努力してきました。おしゃれに気を遣ったり、性格を明るくしてみたり…もう一人の自分も、頭の中で励ましていてくれました。 ですがこの頃、自分が酷い顔だという事を前よりも強く自覚してしまい、同性の友人達にも不細工と呼ばれているのではないかと思ってしまうようになり、鏡を見ることが苦痛で仕方ないくらい嫌になりました。みんなは「大丈夫だよ」「普通に美人だよ」と嘘をつきます。嘘なんです。こんなに歪んだ顔が、美人だなんて。 そう自己嫌悪すればするほど、もう一人の存在は大きくなってきました。「お前はネガティブすぎだ」「もう少し気楽に考えろ」と声をかけてきましたが、頑なに無視を決め込んでいました。 ある日、ふと気がつくと、鏡の中の私が、喋りかけてきていたんです。鏡を見ることが辛いはずなのに、その時は自然と自分の顔を見つめていました。いつもの私ではなく、強気に笑っていて、自分の顔ではないようだったからです。実際は鏡の中の私は私自身なのですが、私ではないもう一人の思考が表面化して、出てきてしまっていました。自分が考えていない言葉を、鏡の中の自分はすらすらと喋ります。「私は普通に可愛いんだ」「男子が話しかけてくれないのは、あんたがブスだからじゃない、大人しいから」 そして「私を使え」と、初めて命令系で指図をされて、怖くなりました。 怖かったので無視をすると、頭の中で「お前が私を嫌うなら、こっちも勝手にやらせてもらう」と声が聞こえました。 それから時々、もう一人の自分が表に出てきます。友人と話をしている時、特に異性と話している時は出てきやすいです。いきなり人が変わったかの様に喋り出すらしいので、みんなびっくりしてます。「らしい」というのは、もう一人の自分が表面化している時の記憶が、本来の私にないからです。 こんな私が異常なのはわかっています。なにかの病気でしょうか?それとも、ただ妄想が過ぎてしまった、私の現実逃避なのでしょうか?回答よろしくお願いします。

 
林: これは解離だと思います。精神科を受診することをお勧めします。

(2013.12.5.)

05. 12月 2013 by Hayashi
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