【4095】私は解離性障害ですが、どのタイプでしょうか
Q: 10代の女です。私は病院で解離性障害と診断されました。そこまではいいのですが私は病名以外詳しく教えて貰っていません。自分でも調べてみたのですが色々とタイプがあるみたいで自分がどのタイプなのかわかりません。症状を言うと、今まで生きてきた記憶がほとんど無くふと思い出したりします。自分の存在がなくなってしまったように感じたり、実際に自分が体験していることが他人事のように感じられます。1人になるのが怖く、時々意味もなく震え何かに怯え泣いています。私はどのタイプなのでしょうか?治るのでしょうか?教えて頂けると幸いです。
林:
私はどのタイプなのでしょうか?
というご質問ですが、解離性障害の分類は、あまり実質的な意味はありません。また、公式の診断基準にあてはめると、解離性障害の多くの臨床例は「特定不能」に分類されることが常です。これは、現代の解離性障害の分類が、外見上優勢な症状に基づいていること、そして、実際の解離性障害では、様々な解離の症状が併存することに起因します。この【4095】については、記憶の障害が優勢であると判定すれば解離性健忘ということになりますが、それは【4095】の全体像を反映しているとは言えず、単に記憶障害が目立つということにすぎません。そしてこのメールからは、はたして記憶障害がいちばん目立つ症状であるかどうか不明ですし、ご本人にとって最もつらい症状が記憶障害であるかどうかも不明です。
分類よりも重要なのは、
治るのでしょうか?
という点であるのは当然ですが、この【4095】は情報が断片的すぎて何とも言えません。ただ一般論として、解離は自然に治ることもしばしばあるとまでは言えます。
(2020.8.5.)