【3769】統合失調症と診断を受けてから怒りが抑えられない
Q: 統合失調症と診断を受けた20代女です。
普段は物静かでどちらかといえば大人しい方です。苛立つことがあっても多少の我慢はきくのですが、限度を超えると誰彼構わずに突然怒鳴り散らしてしまいます。
統合失調症の診断を受ける以前はそういうことが全くなかったので、感情の制御ができないことに驚き、情けない気持ちで日々を過ごしています。
処方薬はリスパダール1mgです。
主治医に何度も相談をしていますが処方薬と量に変化はありません。
薬の量が足りていないように感じるのですが、薬を増やして解決できるものではないということでしょうか?
また、運動をするようにも言われていますのでなるべく運動するように心がけています。
薬ではなく運動量を増やすべきなのでしょうか?
回答を頂けたら幸いです。
林:
統合失調症の診断を受ける以前はそういうことが全くなかったので、感情の制御ができないことに驚き、情けない気持ちで日々を過ごしています。
このような場合、「統合失調症になったから感情の制御ができなくなった」のか、「統合失調症と診断されたから(診断名を告げられたから)感情の制御ができなくなった」のか、論理的には両方の可能性が考えられますが、実際は前者すなわち「統合失調症になったから感情の制御ができなくなった」が真実でしょう。統合失調症というと、幻聴や被害妄想が症状として強調されがちですが、感情面に症状が出ることもしばしばあるものです。
処方薬はリスパダール1mgです。
リスパダールという処方そのものは適切と思われますが、感情の制御ができないという症状でお困りである以上、これでは量が少なすぎます。1mgというのはほぼ最小量ですので、症状の改善が不十分なら増量するのが当然です。
主治医に何度も相談をしていますが処方薬と量に変化はありません。
主治医は統合失調症の治療技量が不十分とみなさざるを得ません。
薬の量が足りていないように感じるのですが、薬を増やして解決できるものではないということでしょうか?
必ず解決できるとは限りませんが、上記の通り、この状態では、薬を増やすのが当然です。効果は十分に期待できます。
また、運動をするようにも言われていますのでなるべく運動するように心がけています。
運動だけでは解決しないでしょう。薬物療法の工夫が必要です。本人が症状で困っておられるのに、同じ処方を継続するのでは薬物療法をしているとは言えません。
(2019.1.5.)