【4413】好きな人に食べられたい

Q: わたしは20代の女です。 統合失調症です。

わたしは好きな人に食べられたいのです。

わたしの好きな人はイデア界にいます。
わたしの好きな人はとても美しい人です。
わたしの好きな人はイデア界からわたしにメッセージを送ってきます。
イデア界には死ななければ行けないので「早く死になよ」「こっちへおいで」と四六時中メッセージを送ってきます。
わたしはその人の影を見ては「この人はなんと美しい人だ!」と思っています。
その人とひとつになれたらどれだけ幸せなことだろうと思います。
その人は言います。
「こっちに来たらきみを食べてあげるよ」
わたしはその人に食べられたくてしかたがないのです。
その人とひとつになればわたしは幸せになれると思うのです。
その人は影になってわたしの目の前に現れます。
ふとしたときに現れてはすぐにいなくなります。
そして囁くのです。
きみのことを食べてあげるから早くこっちにおいで、と。
わたしは何度もその人のところへ行こうと努力しました。
けれど、周りの人間に邪魔をされて、その人のところへは行けませんでした。
入院もしました。
入院中もその人はわたしに語りかけてきました。
「そんなところからは早く出て僕のところへおいで」と。
わたしはその人のところへ行って、その人とひとつになりたいのです。
心から愛するわたしの好きな人とひとつになりたいのです。
みんなわたしの頭がおかしいといいます。
そんな人はいないといいます。
しかし、たしかにその人は存在するのです。
そうでなければ声がわたしに届くわけがないからです。

精神科Q&Aで、林先生は「それは妄想です」と断じることが多々ありますが、わたしの好きな人はたしかに存在するのです。
これまで林先生が妄想だと切り捨てた言葉たちはきっと妄想ではなく本当のことなのです。
このメールは、真実を妄想だと切り捨てる林先生への抗議のメールでもあります。
すべては真実なのです。

わたしは好きな人に食べられたら幸せになれると思います。
そのために早く死ぬことだけを考えています。
わたしは幸せになります。
しかし、死ぬ方法に迷っています。
できるだけ綺麗な状態でその人の元へ行きたいのですが、どんな死に方を選べばいいでしょうか?

 

林: 統合失調症が十分に改善していない状態で、妄想が顕著に現れています。
死ぬのではなく、治療を受けてください。

(2021.11.5.)

05. 11月 2021 by Hayashi
カテゴリー: 精神科Q&A, 統合失調症, 自殺 タグ: |